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映画「夜明けのすべて」を観てきました

いい映画だったなぁ…としみじみ思える映画でした。
音楽も優くて。
見終わった後、気持ちが温かくなりました。

藤沢さん(上白石萌音)と山添くん(松村北斗)、主人公2人が抱えている、2人が生きづらくなっている原因となる病気(病気でいいと思うんですよね)と、2人が出会ってお互いのことを少しずつ理解して、お互いの病気を認め合うことによって、自分の病気とも向き合い、それぞれの生き方を選んでいく。
ざっくりいうと、そういうお話。

最近私が見た映画のように、事件が起こるわけではないし、派手なアクションがあるわけでもなく、タップダンスを頑張ったりもしない。
これといった大掛かりな見せ場はないです。
だけど、一つ一つが丁寧で、いってみれば全てが見せ場。
強いていうなら、2人の「発作」のシーン、あれが大きめの見せ場だったでしょうか。

ところで、藤沢さんのPMSですが、あんな風にイライラが抑えられなくなる症状が出る人がいるんですね。
知らなかったから、びっくりした。
私は、生理痛はかなり重い方で、それこそ婦人科に通い、薬をもらって、毎月毎月憂鬱な期間をすごすわけですが、藤沢さんのような症状はありません。
周りの友人にもいなかったと思います。
あんな理不尽に突然キレられたこと、ないし。

上白石さんの演技がうますぎて、
うわぁ…これは付き合いづらい…
と、思ってしまいました。
炭酸水のキャップ開けただけで、あんなにキレられたら理不尽以外のなにものでもない(笑)
ああいう症状が出る人は、人間関係で苦労することも多いんだろうな。 

この映画で私が一番好きなシーンは、山添くんが藤沢さんの家まで自転車で忘れ物のスマホを届けに行くシーンです。
あんなにいらないって言ってた自転車に、山添くんが乗ってる!
あの山添くんが、気持ち良さげに自転車漕いでる!
山添くんが差し入れ買ってる!
って思いました。
山添くん、映画の始めの頃と終盤では、表情が違うんですよ。
顔の明るさが違う。
演じていた松村北斗さんが、すごく素敵に山添くんの内面の変化を表現されていました。

原作は未読ですが、瀬尾まいこさんの小説は何作か読んだことがあり、どれも好きな作品です。
この『夜明けのすべて』も、きっと素敵な小説なんだろうなと、映像を見て感じました。
近いうちに読んでみたいです。

少しネタバレになることを書きます。


男女2人が主人公ですが、恋人にはなりません。
そもそも2人の間に恋愛感情がなさそう。
そんな決断しちゃうんだ。
そんなあっさり話ちゃうんだ。
そんなあっさり受け止めちゃうんだ。
という展開がありまして。
とても素敵な関係だなって、思いました。
そんな2人の関係性があるから、見終わったあと心があったかくなったんだろうな。
エンディングの日常風景がね、またいいんですよ。
キャッチボールしたくなります(ソフトボール部経験者)

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