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気付いたらいわゆる「教育移住」を決意していた①

私はイギリス育ちで、国際結婚もしているので、いずれは海外にまた住むだろうとは思っていた。そのきっかけがまさか「教育」になろうとは…
そして出てくる出てくる数々の悩みや考え事。
(書いていたら長くなったので、2回に分けてお届けします)


私たち夫婦の生い立ち

以前も紹介しているが、私は徳島県生まれロンドン育ちの日本人。とは言っても2002年から今日まで、1年の留学を除けばずっと東京に住んでいるので、日本の生活もかなり長くなってきた。

教育はというと、ロンドンでは月曜から金曜まで現地校に通ったので、英語はネイティブ。土曜の午前中だけ日本人学校にも通ったのと、親は二人とも日本人で家の中では英語が使用禁止だったので、日本語もネイティブとして育った身だ。生粋のバイリンガルなのだ。(はい、ありがたいです)

一方の夫。イスラエル国籍だが、幼少期はアメリカで過ごしたため、イスラエル人には珍しく綺麗なネイティブイングリッシュを話す。語彙力もネイティブだ。イスラエルの公語ヘブライ語もネイティブスピーカーだ。

余談だが、彼は語学の取得が趣味で、10ヶ国語ほど話せる…(よかったら本人的にはお蔵入りしたビデオもどうぞ☟)

イスラエル x ユダヤ教 x 我が家

ご存知の方も多いと思おうが、イスラエルは元々「国無きユダヤ人の帰還先」として建国された。2024年2月現在、まさにそれが大問題と戦争にまで発展しているのは言うまでもないが、それはまた別の機会に。

イスラエルは、ユダヤ教徒が人口の大多数を占めるし、ユダヤ人であれば簡単に「帰還人」としてイスラエル国籍や在留資格を取得できる。税金やその他の待遇もユダヤ人ではない外国人と比べると優遇される。

そして本来、ユダヤ人はユダヤ人以外とは結婚できない

さて、我が家はですね、夫はイスラエル人でありユダヤ教徒だが、私は無宗教(というか日本特有の仏教と神道のカクテルパンチ)のまま結婚している。夫も夫の家族も、宗教観が薄いので結婚の話があがった時も:

いいよ、改宗なんかしなくて❤︎

とさらっとOKしてくれました。(私は宗教と言うものが好きではないので)

なので、非常に珍しいですが、私は改宗せずにイスラエル人と結婚しました

これは日本に住んでいると特段問題にはなりません。そしてありがたいことにイスラエルに遊びに行っても、夫の親戚や宗教観の高いご家族の方からも特に差別は受けません。むしろ可愛がってもらっている嫁だと思ってます(はい、私、ヘブライ語話せます)。

ただ、異例の状態で結婚すると、本来は考えなくていい問題がいくつか発生します:

  1. ユダヤ教は母親からしか受け継がない宗教のため、我が家の子供達はユダヤ系イスラエル人でありながら本当の意味でのユダヤ人ではない。

  2. イスラエルに移住した際にユダヤ人ではない私の税率や優遇の有無、ビザの取りやすさに差が出る。(イスラエル人の配偶者なのに…)

今直面するジレンマ

移住決定の背景については教育システムの違いなどを含め後編で書くが、今の状況ですでに悩ましい状況があるのだ。

まずは家探し。住宅購入に係る税金は下記の順なので、初めてイスラエルに「帰還」するユダヤ人・イスラエル人が一番税金上は有利である。税率の高さの順:

外国人「帰国」するイスラエル人*新たに「帰還」するユダヤ人

*前にイスラエルで住民税を払ったことのあるイスラエル国籍の人

イスラエルで家を買おうとすると、夫は一度イスラエルに住んでいたので、どう考えても私が『新たに帰還するユダヤ人』になった方が有利である…

それとちょっとどうでもいいことがもう一つ(笑)
新たな「帰還人」は無料で数週間に及ぶヘブライ語の授業を受けられるので、短期集中で一気にヘブライ語のレベルアップができる。

どうやら改宗には数百時間の聖書と歴史の勉強、さらには最終関門(試験とか?)もあるそうで、簡単に済ませることではない(笑)

宗教は美しい面もあるが、今のイスラエル・ハマス戦争のように争いを複雑化させるものだとして私は従来からあまり好きではない。(そしてあまり神様という存在を信じていない)

とはいえ、生きている今の世界で優遇率に大きな差があるなら「改宗しとくか」ともなるわけです。

そもそもこのタイミングでなぜイスラエル?

この記事を書いている時点でイスラエル・ハマス戦争は134日も続いていて、収束の兆しが無い。四国と同面積の小さな戦争中の国になぜ今行こうと思い立ったのか?

無論、言うまでもないが「行こう」と思ったきっかけに政治や戦争は関係ない。行く頃(来年以降)には流石に収束しているだろうという予想をしているのも大きい。

最大の理由は、第1子である長女が小学校を迎えるのが2026年なのだ。そして、何も恐れずに言うと、私は今の日本の教育システムに疑問しか感じない

夫がスーツケース2つで日本に移住してきてくれてから6年経つし、自分たちが行ったことのない日本の小学校に子供を行かせるのも怖いし。
と言う塩梅で「そろそろイスラエル」となったわけだ。

現在、ゆるっと家探しをしているが、物件における私の唯一の必須条件が「防空壕あり」である。空襲警報が鳴ったら(数ヶ月にいっぺんは鳴るそうだ)、逃げる先を自宅に確保したいのだ。

お分かりいただけるだろうか。そんな日常に飛び込むのが怖くないわけではない(笑)
でも、後編で説明するが、行ける選択肢があるのに行かないのはなんだか子供達に申し訳ない気がしているのだ。

それくらいイスラエルの教育やカルチャーが魅力的だと感じている。
教育以外の面で過去にまとめた記事があるので、後編を読む前に読んでほしい:

教育や子育て環境に関しては、Part 2へ続く…

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