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ヴィーガン子育て:卵を知らない娘

我が家はヴィーガン子育て中。自分はヴィーガンとして育てられていないので、彼女の言動から色々な新しい気付きがあり、日々面白い。

ジィジィがボール持ってる!

旦那はイスラエル人。彼の家族もイスラエルに住んでいる。毎週土曜日、彼らはグループテレビ電話で話している。今週もそんな会話中のひととき、2歳の娘が「あっ!ジィジィ(おじいちゃん)がボール持ってる!」と言った。それに対して旦那のお兄さん:

生粋のヴィーガンやな

と一言コメントした。実際には、ジージーが手にしていたのはボールではなく卵だった。

なるほど、この子は卵を見たことがないのか、と当然のようで面白おかしい発見だった。

ハンバーグはおにぎり、目玉焼きは茄子

また違う日には、何かでもらった切り取って遊べる紙のお皿・ハンバーグ・目玉焼きなどで遊んでいた。

お皿はお皿に見立てて遊んでいた。
が、ハンバーグや目玉焼きはどうだろうと思い、指差して「これは何?」と聞いてみた。
ハンバーグは「おにぎり!」で、目玉焼きに関しては「これは茄子!」と嬉しそうに教えてくれた

確かに彼女は目玉焼きやハンバーグを見たことも食べたこともないからだと思うが、妙に新鮮だった。

お肉はお肉、ソイミートはソイミート

数ヶ月前の話だが、家でソイミートの唐揚げを出した時、「あ、お肉だ!」と嬉しそうにして食べていた娘がいた。

違和感を憶え、翌朝保育園で確認してみた。
「持参しているヴィーガン弁当を食べさせてあげる際、みんながお肉を食べている時、彼女の食べ物は何と言って食べさせてますか?」

(保育園との取り決めで、その日の献立に合わせてヴィーガン弁当を持参しているので、例えば唐揚げが主菜の日は私はソイミートの唐揚げを作っていく。)

あ、お肉食べてねーとか同じように言ってるかもしれません!

と、気まずそうに保育士が答えてくれた。
せっかく動物性を食べない生活で育てているのに、本人が「お肉の唐揚げは美味しい!」と認識してしまったら日々の努力の意味が無くなる!と焦った私は園に:

お肉を食べていないのに「お肉」と言うと、大人が言っていることと実際食べているものに現実のギャップが生まれるので、できれば「お肉」という言葉を使わないでいただけますか

とお願いした。
謝罪されたと同時に「よく考えたらそうですよね!」と。
保育園の方は、悪気があってお肉と言っていたわけではなさそうだ(というか多分そうだろうと予測はしていた)。なので、会話自体は平和だったし、特に気まずさも残らなかった。

今では娘は「ソイミート美味しそう!」と言うようになったので、保育園の柔軟な対応には大変感謝している。

逆に、お肉料理を見てもソイミートだと思っていそうな素振りを見せるので面白い。彼女の頭の中の世界は完全ヴィーガンだったりして

最近の悩み

特定の動物や動物性食品を食べるのが主流の世の中で、ヴィーガン子育てをすると、給食以外でも困ることが出てきた。

童謡や絵本だ。

卵焼き、牛乳、ハム、ソーセージ、チーズ、アイスクリーム。これらの単語は娘がたまに口に出したり、口ずさんでいる歌からたまに聞こえてくる。おままごとを遊んでいても「ママ、コーヒーどうぞ!」「牛乳もいかが?」と言われてしまう

嘘や誤魔化しを嫌う旦那と私はいつも「牛乳はこの家では飲まないよ。豆乳ちょうだい」と返している。

が、それよりも悩ましいのが、そもそも「卵焼き、牛乳、ハム、ソーセージ、チーズ、アイスクリーム=美味しい」という感覚がいつの間にか育まれていること。

いちいち「ヴィーガン卵焼き、植物ミルク、ソイハム、ヴィーガンソーセージ、ヴィーガンチーズ、ヴィーガンアイスクリーム」と言うのも違う気がするし、少し面倒だ。

はて、道のりは長いな(と感じた)。


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