いつもと同じ朝

その日はいつもと同じ朝から日常が始まった

と思っていた。

昼過ぎに夫の勤務先から家に電話があった

ご主人が「お父さんの介護で遅刻する」と朝に連絡があったけどお父さんは大丈夫ですか？

近所の介護施設に入っていた夫のお父さん

今日はお父さん、何も変わったことないけど・・・

正直に「そんなことないはずです」と答えるとマズイ気がした

「そうなんです、ちょっと大変で」

と返答、何？どういうこと？

少し考えて、その週末に「剣道の試合に行く」と言っていたことを思い出した。

今日からやったんかな？会社の人に試合って何で言わなかったんだろう？

剣道部の後輩の連絡先を知る私は後輩に電話をしてみた

「僕はその試合、知らないんです」

と言われた。

「今日、試合はない？」

腹の底から怒りが湧き上がってくる。

あいつはまた嘘ついて浮気してんのか！？

腹が立って仕方がない、めちゃくちゃムカつきながらも自分を抑えて小学校から帰ってきた娘に怒りが伝わらぬよう過ごした。

18時ごろ1本の電話

この電話から全てがスタートした。