怖いのは新型コロナウイルスだけじゃない、アジア人への偏見や差別への懸念。

世界でアジア人への差別行為が増えている!

ここイギリスでも、新型コロナウイルスに関するニュースは毎日流れています。

今日、BBCニュース記事で、

Coronavirus: French Asians hit back at racism with 'I'm not a virus'

を読みました。

フランスに住んでいるアジア人が、「マスクをしろ」とか「国へ帰れ」など、差別的な発言を、通りすがりの人に突然叫ばれたりするケースが増えているそうです。

to hit back at 〜 は、に対して反論する、反撃する、という意味。

そして、こういった差別や偏見に対抗すべく、#JeNeSuisPasUnVirus (I'm not a virus)というハッシュタグが生まれました。

たとえば、こんなTweetがあります。

嫌ですね、本当に。そして、ヨーロッパに住むアジア人として、これは他人事ではありません。

ここで「アジア人」というと、私たち日本人も含まれます。欧米の多くの人にとって、正直、アジア人はほとんど一緒に見えると思います。私の顔を見て、中国人か日本人か即座に判断できる人は、少ないでしょう。

つまり、これは、中国人だけに対する人種差別ではないのです。

記事の中にもあるように、中国人みんなが感染しているわけではありません。そして、すべてのアジア人が中国人でもありません。

こういうことがあるたびに、付随して出てくる人種差別、これも本当に怖いことです。

カナダでも同様のようです。こちらは、Guardianの記事

Canada's Chinese community faces racist abuse in wake of coronavirus
Country has seen just three confirmed cases of the virus but panic is already spreading, causing an uptick in racist incidents

フランスだけではなく、カナダでも、カナダに住んでいる中国人コミュニティへの人種差別のケースが増えているとのこと。

uptick in racist incidents は、人種差別的事件の上昇。

日本を出て始めて知る人種差別の闇

外国へ出れば、また、外国に住んでいると、必ず一度は、人種差別の経験をすると思います。

私は、北アイルランドに住み始めたころ、約13年前、スーパーで突然、女性の人に、「国へ帰れ」と言われたことがあります。その時は、かなりナイーブだったので、家に帰ってから泣きました。ショックでした。

当時は、ベルファストには今のようなグローバル化は始まっておらず、外国人が少なかったように思います。今でこそ、アジア人だけじゃなく、EUから多くの人が来ていますし、安全で住みやすいところなんですよ。

そして、たくましくなった今の私なら、「あ、そう」ぐらいにしか思わないと思うけれど。

私は、イギリスの永住権も取得し、まじめに働き、きちんと税金を、しかも多くの税金を納めています。正々堂々と生きているのです。でも、直接こういう人たちに反論したりしません。こういう人はどこに行っても存在します。

ただ、新型ウィルスに付随して起きているアジア人への人種差別は、別問題です。正しい情報と知識をもって、判断行動できるようになりたいものです。

あなたも、中国人だから、と差別をしていないですか。

日本の外に出れば、私たちは同じアジア人として、大きな1つのくくりで見られます。

アジア人、ということで、差別を受けることはあるのです。

最後に、イギリスではマスクをつける、という習慣がありません。基本、ひどい風邪なら、みなさん、すぐに仕事を休みます。家でゴホゴホしているわけです。マスクでもしてゴホゴホいいながら会社に来るほうが、おかしい、という意識です。そして、マスクの着用が予防につながる、という意識も低いように思います。

マスクを買えるところが少ないし、種類も少ないです。

寒い時期、普通のインフルエンザや風邪にもかかりやすい時期ですので、みなさん、気を付けてくださいね。

よろしければサポートお願いいたします。これからも、海外生活・国際結婚・日本語教師・ビジネス英語・スペイン語・韓国語・エスペラント語など、いろいろなトピックで役に立つ情報を発信します。