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無限の世界に生きる【文章の話】

私は副業でWEBライターを2年ほどしていた。だから、文章には少しだけ自信があった。

もちろん、最初から自信があったわけではない。
ライターになりたての頃は編集者からたくさんの修正を受けた。それに加え、自分のボキャブラリーの無さから文章表現に悩み、ほかの記事を参考にしたことも少なくない。
それでも、1年を過ぎる頃には修正も少なくなり、自分なりの表現スタイルができた気になっていた。

だんだんと文章を書くのが楽しくなり、もっとライターとしての実績がほしいと考える。その後はクラウドソーシングを通じて、WEBニュース用の商品紹介の記事を書いたり、YouTubeのシナリオ制作の経験を積んだ。

それぞれ求められる表現方法が異なる。WEBニュース用の記事タイトルは、目をひくように誇張したものを求められた。
そのため、私はやたら『神』というワードを多用。今にして振り返ると笑える。しかし、PV数(Webページの閲覧数のこと)が多いとボーナスがもらえるシステムだったので、ライターとしては必死だ。

ちなみに、私の作った記事の中で、堂々第一位のPV数は約74,000。
そのタイトルは・・・

神にマジ感謝! 〜(途中割愛)〜 …ヒットの予感【収納グッズ】

神様に感謝したおかげでボーナスが出た。

ありあまるほどの記事の中では、これぐらい誇張した表現でないと閲覧してもらえない。それはわかる。誰だって誇張したタイトルを見たら、どんな記事なんだろうと気になるはずだ。

ただ、私はライターとして続けられなかった。
私の中で冷静な自分がいて、誇張すればするほど【本当の自分】が置いてけぼりのような気持ちになったからだ。

今、ある本を読んでいて、自分の言葉や文章というものを考えている。
(※本の紹介はまた別の記事にて公開する)

ライターとして、ある程度は文章を書けるようになった。
しかし、それは私の言葉や文章と言えるのだろうか。誰かの真似をして、文章が書けると勘違いしていたのではないか。

表現は無限だ。
その無限の世界を前に、私は出発前の旅人のように、少しの不安と大きな期待で胸が高鳴る。ライターの経験がなければ、文章の無限性に気づかなかっただろう。

終わりのない無限の世界。
誇張なしで言う。
この世界を与えてくれた文章の神様には感謝である。(ニヤリ)

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