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陰陽五行論で考える 内臓と絶対肯定思考の関係性

「体は食べもので、心は思考でできている」と日々伝えているのですが、「分かるようで分からない」「そもそも薬膳と漢方ってなにが違うの?」「陰陽五行論ってなに?」という声をこの数日でいただいています。

ですよねぇ…分かりにくいですよねぇ…。

でも、中医学は人生そのもので、この理論を知れば豊かに生きることができるのです。

中医学と薬膳と心のお話を書いてみますね。


中医学理論とは

心を笑顔にする薬膳師、漢方カウンセラーで国際薬膳師の池田のり子です。

神戸で漢方薬店と薬膳スクールを経営しています。

なぜこの仕事をしているのかは、プロフィールを読んでくださいね。

薬膳というと、「薬」という文字があるので、お薬のような特別なものだと思われがちです。

でも、本当は生活に密着したものであり、昔のおばあちゃんは普通にしていました。

Facebookライブでちかちゃんと話しているので、FBをされている方は見てくださいね。

薬膳は、「体に良い食べもの」を食べるのではなく、「今の体の状態を整える食べもの」を選ぶことです。

万人に良いものなんて、ありません。

ライブでも話していますが、そんなものがあったら、この世の中から病気はなくなっているはずです…。

バナナで便秘が治ったら、みんなバナナを食べて、便秘の人なんていないでしょ?

バランスを整える食べものを選ぶためには、「なにがどうなって、こうなった?」という検証が必要です。

その考えのベースが、中医学(中国伝統医学)の理論なのです。

【症状→分析→診断→原因の確定→バランスを整えるルール決め】という流れの結果、薬を選べば漢方薬、食べものを選べば薬膳となります。

漢方薬店では漢方薬の選薬をし、薬膳スクールや講演会では食べものの選び方の話をしている私は、2つの仕事をしているようですが、実際には同じことをしているのです。


基本のバランス陰陽論

中医学のベースは、陰陽五行論です。

陰陽論とは、「すべては気の運動変化によって生まれた」という考えに始まります。

太極という宇宙の根源から分かれた2つのエネルギーを比較することで、ものごとが存在すると考えます。

対立と制約
人と宇宙(自然)はひとつであり、その中で対立したり制約しあいます。
同じカテゴリー内で正反対のことをいいます。
例:男性と女性、太陽と月、上と下、右と左、熱いと冷たい

互根と互用
陰陽はお互いに対立していますが、相手がいなければ自分が存在できません。
そして、お互いに生み出したり促進したりします。
例:明るいがあるから暗いがある、辛いことを経験したから幸せが分かる、暑い経験があるから寒さが分かる

消長と平衡
陰陽は停止することなく、常に動きながらバランスを取っています。
陰が減ると陽が増え、陽が減ると陰が減る
50:50が正解ではなく、1:99もバランスです。

相互転化
一定条件のもとで陰と陽が入れ替わります。
陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる
例:24時までは陰の時間で、24時を過ぎると翌日の準備をする陽が始まる
陽のピークの夏至を過ぎると、陽が減って陰が増える季節になる

1日でも1年でも、人もモノも内臓も、体を作っているエネルギーや潤いも、存在するものには必ず陰陽の関係性があるのです。


1日と1年の陰陽


エネルギー循環の五行論

陰陽は2つのものを比べてバランスを取る考えですが、この陰の気と陽の気が混じり合って、自然界に5つのエネルギーを生み出しました。

それが、「木(もく)火(か)土(ど)金(ごん)水(すい)」という五元素です。

木は「曲直」
木が真っすぐ伸びて枝葉を広げるように、成長や発展するエネルギー。

火は「炎上」
炎が燃え上がるように、熱く上に向かうエネルギー。

土は「稼穡(かしょく)」
種を蒔いて育てて収穫する、生み育てるエネルギー。

金は「従革」
液体で変化し冷えると固まる、頑固であるけれど不純物が入ると割れやすい、頑固で繊細なエネルギー。

水は「潤下」
下に溜まったり冷やす、潤いと冷やすエネルギー。

この5つのエネルギーは、一定のルールで循環しています。

好循環と悪循環があるのですが、どちらが良いとか悪いとかではなく、バランスが大切です。

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赤い矢印が生み出す関係の「相生(そうせい)」
青い矢印が相手を抑制する関係の「相克(そうこく)」です。

相生の関係
木が燃えると炎が生まれる、火が燃えると灰になって土となる、土の中から金属が生まれる、金属のまわりには水滴がつく、水は木に水分を与えて成長させる

相克の関係
水は火を消してしまう、火は金属を溶かしてしまう、金属は木を切り倒してしまう、木は土に根を張って栄養を取ってしまう、土は水をせき止めたり濁してしまう

こうやって見ると、相克の関係っていじめているみたいですよね?

でも、この関係も必要なのです。

好循環だけでは循環できず、悪循環があるからこそ好循環が生まれて、きちんと5つのエネルギーが循環するのです。

良いも悪いもなく、バランスです。


内臓を傷める感情

私たち人間は、自然界で生きていて、自然界の気の影響を受けます。

つまり、五行のエネルギーバランスの乱れは、私たちの体の乱れにも繋がるのです

この5つのエネルギーは、季節と連動しています。

こちらの表を見てください。五行色体表といいます。

いちばん上が五行で、グループの名称だと思ってください。

左の白い行がメニューです。

五臓と五腑:内臓
五主、五官、五支:内臓のバランスが乱れたときに症状を出す場所
五液:内臓から出る液体
五悪:内臓に影響を及ぼす邪気
五味:内臓が喜ぶ味
五志:内臓を傷める感情
五季:内臓に影響を与える季節

五行色体表のみ

春には肝という内臓がバランスを崩して、思考が定まらず、筋がつったり、目が疲れたり、爪が割れたり、悲しくなくても涙が出たり、怒りっぽくなるよ…というように見ます。

感情と内臓がリンクしているのが分かりますよね?

怒=肝 気が上がる
喜=心 気が緩む
思=脾 気を結ぶ
悲=肺 気を消す
恐驚=腎 気が下がる、乱れる

この逆も起こります。

肝(気のめぐりと血のコントロール)が乱れると怒りっぽくなる…という感じ。

怒りというと良くないかもしれませんが、良い意味でのストレスはがんばるために必要です。

怒りの過剰が強いとエネルギーが上に溜まるので、頭痛やめまい、目の充血などが起こります。

そのバランスを取るために、平肝という肝の気の高ぶりを鎮めるセロリ、ピーマン、玉ねぎなどを食べたり、その作用がある漢方薬を使います。

喜ぶことは良いことですが、過度な喜びは興奮しすぎて心(心臓機能、脳、精神と関係)が乱れます。

心はすべての感情の根っこになるので、心が乱れると感情コントロールができなくなって、動悸、不眠、悪夢、精神疾患などが起こります。

思い悩むと脾(消化吸収をして体の栄養を作る)が乱れます。

考え事はあっても、悩む悩まないは選択できます。

思い悩みやすい人は、胃腸を崩して下痢や軟便、食欲不振になります。

手足がむくんだり、肌のハリがなくなったり、出血傾向にもなります。

思い悩みやすい方は、考える時間を決めて、悩むことにピリオドを打つ習慣をつけましょう。

悲しみ過ぎると、肺(呼吸器、体内すべての気、水分代謝、汗)が乱れます。

声が出ない、咳が出る、むくみなどが出ますが、体内すべての気のコントロールもしているので、ひどい倦怠感なども出ます。

恐れすぎたり驚きすぎると、腎(生命の源、生殖や発育、脳、尿)が乱れます。

膝腰のだるさ、失禁する、夜尿、頻尿や夜間尿などが起こります。

このように、感情と内臓は繋がっているのです

体がバランスを崩せば感情も乱れて、感情のバランスを崩せば内臓も乱れます。

でも、感情には良いも悪いもない…。

ただ感じているだけなので、「そこでどうするのか?」「どうありたいのか?」という考えに発展させられたらOKです。

そのためには、軸が必要ですよね。

体も思考も軸があってこそ、「そこからどれだけずれたのか」が分かり、「どうすれば中庸に戻せるのか?」と考えて戻すことができます。

私は漢方薬と薬膳で内臓を整えることはできますが、感情のバランスも大切だと思っています。


体は弁証、心は思考が大事

中医学で体をみるときは、「診断→弁証→治法→漢方薬や薬膳」という流れをとります。

心はどうでしょう?

いろいろな解釈がありますが、「感情→思考→行動→結果」という流れかな…と。

感じたことからしっかり考えて、行動して、結果が出る…という感じ。

体では「弁証」、心では「思考」が大事だと思います。


絶対肯定で豊かになる

私は体の診断をして弁証をして、漢方薬や食べものを選ぶことができます。

でも、思考の部分が弱いなぁ…と思い、いろいろな勉強をしてきました。

どれも悪くはなかったのですが、しっくり来ず…。

そんなときに、stand.fmでタマキさんの存在を知りました。

初めて聞いたときは、頭がパッカーンと割れたようでした!

そこからすべての音声を聞き、Clubhouseにも参加して、オンラインサロンにも入会して、タマキ教の信者になりました(笑)

もちろん、宗教じゃないですよ!

でもそれぐらい、生活や仕事においてストンとハラオチできたのです。

感情やハプニングに揺さぶられることが減り、見える世界が変わりました。

この思考を持って、体を整える中医学を知って食べものを選べば、ご機嫌に過ごせるはず。

私の人生のテーマ「ご機嫌に生きる」を実現できそうで、楽しすぎます。

そして、私のビジョンである「みんなが薬膳を知っていて、食事でセルフケアができて、医療を適切に使う文化を作る」ということができます!

ほぼ毎日、stand.fmとClubhouseに入っていて、日々変化していることを感じるのが楽しいです。

ポジティブもネガティブも絶対肯定で、毎日楽しみながら目標を達成したりご縁が繋がったり、生きるために必要なことを学んだり人間力がアップする、大人のための学べる学校。

いろいろとありすぎて、ちょっぴり崩すことはあるものの、基本的にとても元気!

絶対肯定の思考は、陰陽五行論にも通じます。

だから、この思考に魅力を感じて、落とし込むのも早かったのだと思います。

セミナーやカウンセリングでも伝えられるように、さらに根付かせますね。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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