見出し画像

お互いさまスポット巡りで想い巡り ペイ・フォワード記事Vol.27

一日でこんなに知れる!体験できる!お互いさまスポット


「お互いさまの街ふくしま」は「お互いさまスポット」100カ所を目指して

「お互いさまの街ふくしま」は、「困った時はお互いさま」の精神でお互いを思いやる街づくりをしています。

福島市を中心に、その理念に賛同しその企業様に合った方法で①お互いさまチケット②みんなの食料庫(倉庫)③お互いさまアートを取り入れてくれています。④コミュニティフリッジという独自の取り組みもあります。

このような取り組みをひとつの市でこれほど展開している例は全国でも珍しいです。そこで、全国各地から視察に来ていただくことがよくあります。今日は、一日で充実したお互いさまスポット巡りができるように、2月3日に名古屋市から研修に参加していただいた小栗健吾様のコースを皆さんにもご紹介します!

研修に参加していただきますと「お互いさまの街ふくしま」の取り組みを広げている「NPOチームふくしま」さんがアテンドしてくれるので、お互いさまチケットのきっかけ、背景説明、体験、など、様々な面から理解することができますよ。興味のある方はお問い合わせください。

お互いさまスポット1DAYコース例

0.発案者ハグさんのお墓参り

お互いさまスポットを巡る際に、発案者のハグさんにご挨拶。道中見守ってくれます。

1.コミュニティフリッジ

以前にも取り上げたコミュニティフリッジの記事はこちらです。

今回は、利用者さんのコメントを読んだりして、提供者さんと利用者さんの交流に注目したり、利用者さんにとってこの場所がどんな意味があるのかをじっくり感じ取ったりしていただきました。

2.お互いさまアート

福島市には他にもお互いさまアートがありますが、今回はタイミングよくルワンダ人画家と福島市民のコラボ絵画展が行われていたので、ルワンダ発の恩送りアートの見学となりました。

画家の解説を聞くことができると、アートへ込められた想いが深く理解でき、なぜアートで恩送りすることになったのか納得できました。

3.BLTカフェ

お互いさまチケット発案者ハグさんがオーナーをしていたBLTカフェは現在フードトラックとして営業しています。まずはこれまでの記事や動画をご覧ください!

今回は前回の記事には載せなかった面白い看板もご紹介します。交通安全を祈念しつつ、標語がハンバーガー押しです。

ここまでの日程で話をじっくり聞いてくださったのでおなかがすく時間となってきました。まずは腹ごしらえ。お互いさまチケットについて聞いたことはあったけれど使ったことがないです、という方もいらっしゃいます。そういった方には是非ご利用いただき、チケットを使ってどなたかの善意によって食べさせてもらう、という特別な体験を味わってもらいます。

福島太郎&花子さん(匿名の送り主)に感謝しながらいただきます!

毎回お互いさまスポットを訪問するたびに新たな発見があります。今回は店長の一條さんから、お互いさまチケット発案者ハグさんがどんな方だったのかお話を聞くことができました。一緒にBLTカフェをきりもりしていた一條さんだからこそ知っているハグさんの等身大の姿。皆さんもBLTカフェに行ったらそんな裏話も聞いてみてください。

毎回お互いさまスポットを巡るたびに新たな発見があります。今回は、BLTカフェで最初にハグさんがノートの最初に書いたメッセージを見せてもらいました。ここからすべてが始まったのですね。

食事と一條さんのトークを楽しんだ後は、お互いさまチケットを購入する体験もしていただきました。どんなメッセージを書こうかな、と考えるのも楽しいですね。使わせてもらったチケットは記念にお持ち帰りです。

4.HAPPY HAPPAY CURRY

いついっても笑顔で出迎えてくれる店長さん。このときもお互いさまチケットについて、最近の状況も含めご説明いただきました。



見学してくださった小栗さんは「世界的なパンデミックを経験したからこそ、飲食店は『あの味を食べたい』はもちろんのこと、『あの人に会いにあのお店に行きたい!』『あの雰囲気で食事したい!』とお客さんは以前にも増してシビアになっていますよね。」とおっしゃっていました。そういう意味でこのお店は、「店長に会いに行きたい!」「あの和やかな雰囲気の中でカレーを食べたい!」と選んでもらえるお店ですね。

実際に、最近は青森県からもお互いさまチケットを使いに来店された方もいらっしゃったそうで、お互いさまチケットの認知度もお店の認知度も上がっているようでした。

中には、お店にあるチケットを使っていいですか?という電話もあるそうです。店長は「是非使ってください!」とのことですので、店内各所(入口のレジ近く、店内中央、トイレの中!)にあるチケットを手にとってご利用くださいね。

チケット購入もレジにて行っています

自分でチケットをボードに貼り付けるところまで体験させてもらえます。自分の貼ったチケットが使ってもらえたかな?と再来店したくなりますね!


5.サンパワーWORLD GARAGE福島鎌田店

HAPPY HAPPAY CURRYさんからほど近くの次なるお互いさまスポット。なんとここは飲食店ではなくタイヤ屋さん!

小栗さんも「一体この店舗でどんなことにチケットが使われるの?」と興味津々。実はこのお店では、タイヤ交換にチケットを利用することができるのです!チケット一枚につき一本のタイヤを交換することができます。

雪深い県では、冬になるとスノータイヤを履くため、雪が降る前には必ずタイヤ交換をし、またそれを普通タイヤに交換する必要があります。この文化になじみのない方はたくさんいらっしゃいますよね。でも、これをしないと大問題になるので、雪国では必須の年中行事です。でもこれによる出費は痛い・・・。そんなとき、こちらの店舗でタイヤを購入した方は上限四枚まで、タイヤ持ち込みの方の場合は上限二枚までチケットが利用できます。

チケットは一枚550円なので、送るときも気軽にできますね

こちらを訪問すると、いつもブータン出身のテンジンさんが詳しく説明してくれます。お互いさまチケットは分野を問わないので可能性無限大です!店内には”Sunpower is flying to the world”(サンパワー、世界に羽ばたく)というメッセージが掲げられています。この店舗で働いている外国籍の職員さんが帰国しても自国で同じ仕事を続けられるように考えてくださっているそうです。これも恩送りに繋がりますね!


6.JOCA東北(宮城県岩沼市)

さて、小栗さんには少しドライブを楽しんでいただき、隣県宮城県の岩沼市までご案内させていただきました。こちらは、2011年の東日本大震災後の地方創生で「ごちゃまぜ」の地域づくりを石川県の事例にならってできた場所です。

階段で二階へ上がると、すぐ左手に「みんなの食糧庫」が。この日は中にぎっしりと食料やらおもちゃやらが入っていました。

すぐ隣にはコミュニティボードも設置してあり、地域の人が「みんなの食糧庫」を通して交流している様子が伺えました。

東日本大震災時に津波で被害を受けた地域を地元の人が訪れる機会が失われてしまいました。そこで「ひつじ村」という場所を作り、ひつじを飼育してそこに人が集まるしかけも作っています。スタッフの皆さんから、この施設のコンセプトや地域の方の利用状況などを詳しく説明してもらえました。

一日かけてたっぷりとお互いさまスポットを巡った締めくくりに、JOCA東北自慢の温泉と蕎麦を堪能して満足です!

お互いさまスポットで自分と世界に温かさを溢れさせて

お互いさまスポットに込められたそれぞれの想い

今回は一日で六カ所(ハグさんのお墓参りも含め七カ所)のお互いさまスポットを巡りました。
そのスポットごとで、なぜお互いさまの取り組みを始めたのか、その取り組みを通してどんな出会いや展開があったのか様々な声を聞くことができました。
どの場所でも皆さんこの取り組みを楽しんでいらっしゃる様子が見て取れました。
見学してくださる方にはきっとこの想いが伝わることでしょう。こうして、見学してくださった方の心が温まり、その方が次にその温かさを伝えていくことになるのでしょう。

「有縁を度す」がお互いさまの第一歩


今回お互いさまスポットを見学してくださった小栗さんが「有縁(うえん)を度(ど)す」という言葉を教えてくださいました。親鸞聖人の言葉で、「まずはご縁のある方、身近な人を助ける」という意味だそうです。
「お互いさま」はとてもシンプル。ふとした瞬間に、自分の隣の人に、ちょっとしたことで温かいまなざしを向けること。これが温かい世界、お互いさまの街への第一歩なんですね。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?