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「お母さん、笑い事じゃないですよ」

長女が小学校高学年だった頃、年末は福岡県にある私の実家へ帰省するのが恒例となっていた。

みんなで、こたつに入ってワイワイしていると、トイレから帰ってきた長女が、足が痛いと訴えた。どうやら、急いで部屋へ戻ろうとして廊下の角に足の薬指と小指を強くぶつけてしまったらしい。見ると、小指がありえない方向に曲がっている。

小指の先が斜め30度くらい外側を向いてしまっていたのだ。しばらく痛みで動けなかったが、本人はもう痛くない、大丈夫だと言う。「絶対、おかしいよ〜!ホントに痛くないの?」どう見てもおかしい。やはり急患に行こうということになり、年末も開けている整形外科を探して受診した。

レントゲンを撮ってもらうと、やはり骨折していた。先生からそれを告げられると、「それゃそうだ。」と納得した。でも本人はケロッとしている。

骨折であり得ない方に曲がった指と本人の様子とのギャップに何故か私は笑いが抑えられなくなり、「そうですよね…ぷぷっ…絶対あり得ないほうに曲がってますよね…ぷぷっ…おかしいですよ…ぷぷっ…この曲がり方…ぷぷっ…でも痛くないっていうんですよ…ぷぷっ…」と肩がぷるぷる震えるのも止められなくなってしまい、それを見た先生も少しつられて笑いそうになり(私にはわかった)、「お母さん、笑い事じゃないですよ。」と少したしなめられてしまった。

なんで人間って笑っちゃいけない時に笑っちゃうんでしょうね😇

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