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「そこそこでいい」が流行る時代なの?

【スマートフォンの最近のトレンド】
最近のスマートフォンのトレンドで面白いのは「現在手に入る最高性能ではないけど、普通にちゃんと使えるもので激安のもの」が流行る、というのがある。例えば、Googleの最新のスマートフォン「Google Pixel 5a (5G)」は、SoC(CPU)からして「最高性能」ではない。価格も前作の「Pixel5」よりも安くなっていて、もうAppleの「最高性能を追うスマートフォンである」と言われている、先日発表された「iPhone13」よりも、明らかに性能は劣る。が、価格は5万円ちょっと。スマートフォンとしては、そこそこ安い、と、私も思っていた。

【実際には「1万円ちょっと」になってきた】
実際、最近は「使えるスマートフォン」でも、買い切りで定価1万円台で買えるものも増えた。最近手にとった中国メーカー「Xiaomi(シャオミ)」の「Redmi 9T(SIMフリー版)」は5Gこそついていないものの、価格はAmazonの価格で1万5千円ほど。それ以下、というときもある。最高性能ではないが、画面も大きく、十分に「普通の使い方」であれば、問題はない。「電話」、「メール」、「LINE」、「Facebook」、「Instagram」、最近流行(いや、流行は終わったかも知れないが)の音声SNS「Clubhouse」などなど、どのアプリを使ってもまず問題なく、余裕で動く。

【「最高性能」は「3Dゲーム」で必要だ】
結局、スマートフォンの性能で差が出るアプリは「3Dゲーム」である。現在は引きこもってゲームをする人や、ゲームで多くの時間を潰す人も増えているから「最高性能スマートフォン」は、もちろん「勝つため」には必要だ。しかし、特にゲームはしない、というのであれば、1万円台のスマートフォンで十分、ということになる。

【本当に安いスマートフォンで十分か?】
実際、(あくまで一例として)Amazonで手に入れた「SIMフリー版」「Xiaomi Redmi 9T」(購入時価格で1万円台前半)を手にとって見るまでは不安だったが、実際に手にとってみると、以下のことがわかった。

1.日本国内で正式に使える「技適(技術基準適合認定証明)」取得済。
2.普通のアプリで十分に使える。
3.電池の持ちも良い。
4.透明なケース付属。画面には既に保護フィルム貼り付け済。
5.充電器と充電用及びPCとのデータ通信用ケーブル付属。
6.大画面で見やすい。
7.イヤホンジャックもあるので市販の普通のイヤホンが使える。イヤホンは付属しない。
8.Bluetoothの無線イヤホンなども、もちろん買ってきて使える。
9.カメラも普通に使うぶんには、十分。
10. SIMフリーの機種だが、日本ではdocomo、Softbank、au、楽天のどの電波でも使える。
11. SIMが2つ同時に使える上、microSDカードも使える。いわゆる「3スロット」。もちろん1つのSIMでも問題ない。
12. microSDカードを入れなくても当然使える。アプリでスマホがいっぱいになっても、microSDカードで容量を拡張できる。
13. 「指紋認証」「顔認証」の両方が使える。

背面はプラスチックなのだが、安っぽさを感じにくく、落としにくいギザギザの模様が入っているなど、特に問題とは思われない。強度も十分だ。「防水」ではないが、わざわざスマートフォンを雨の中でこれ見よがしに使うこともないだろう。

【この機種だけではない「安価で十分」なスマートフォン】
もちろん「3Dゲームをする人」「最高性能のものが持ちたい人」には、明らかに不満はある。実際、自分がいまメインで使っているのは「最高性能のもの」の1機種なのだが、前記のアプリを普通に使っているぶんには、全くどちらも同じように使える。今回はたまたま手にとった「Xiaomi Redmi 9T」について書いたが、Amazonなどを調べると、他にも、多くの「安価で十分なスマートフォン」があるのがわかる。同じ機種のスマートフォンでも、docomo、Softbank、au、楽天などのショップで買うと、少し高い。ものによっては、倍くらいすることもあるが、それだって一括の買取価格で2万円台とか3万円台だ。時代が変わったのを感じる。

【「安い」は正義?】
実際この価格になると「落として壊した」「いずれ機種変更するんだよね」というのが、負担にならない。もちろん「盗まれた」などのときはセキュリティの問題があるのは、どんな機種でも同じだが「高かったから大事に使おう」みたいな「気持ちの負担」が少なくなる。下手をすると、居酒屋に3回飲みに行って飲み食いの贅沢3回ぶん、という値段なのだ、と考えることもできる。いや「この金額じゃ一回も飲みに行けませんよ」なんて言う人は、居酒屋なんかには行かないだろうし、こういう「そこそこの機種」は買わないだろうけれども。

さすがに「使い捨て」というほどではないにしても、この価格は「気軽さ」という魅力がある。


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