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報道はスピードで勝て。

【報道のつもりでSNS】
3月24日の午前中に行われた「鎌倉駅前のマルシェ」の写真は、マルシェ終了の30分以上前に25枚をアップしたが、実は個人的には報道のつもりで、全ての写真をFacebookに上げて、同時にInstagramにも入るようにし、そのリンクをLinkedin、X、Threads、Blueskyにも上げておいた。

【報道はスピード】
報道写真は以前(2006年くらいですが)、台湾新聞の時にやったが、そのとき、報道の命は「1にも2にもスピード」だ、という原則を常に意識した。重要な会議とか集会、セミナー、ライブなどのイベントがあれば、その場が終わるまでに概要記事(新聞記事だから記事のほとんどが概要だ)と、できれば詳細内容、写真もできていて、オンラインで新聞社のBlogにアップし、それをそのまま後の紙の新聞でも使えるようにした。私はその時、たった一人の報道機関に近かったが、一人でほとんど決められる、という立場にいたので「露出までのスピード」で、勝負をかけた。

【報道はやっぱりスピードだけど】
この目論見は当たり、紙の新聞の講読者も少しずつ増え、報道される側の主催者も喜んでくれ、取材先も増えた。同じ場を取材した大手の報道機関からは「早すぎる」と文句を面と向かって言われたこともあるが、そういうときは、その報道機関の方と話をして、その報道機関の報道があってからこちらの記事を出す、ということを取材先で約束し、それを実行した。が、実際のところ取材先は多かったので、それは台湾新聞の報道のごく一部だった。私としても許容範囲だった、ってことだね。

【戦地取材はスマホで】
最近は、外国の通信社の戦地取材などでも、現地に赴いた記者がスマホで写真を送りスマホで記事を書き、その場で送ることになっているところが多い。2006年当時に自分はそれをデジタル一眼レフ二台(超広角付と超望遠付。標準は使わない)とノートPC、必要に応じてデジタルビデオカメラ、ポケットWiFi、三脚のセットでやっていて、ほとんどその場で記事をアップして公にした。そのときの取材道具は全部で8Kgあった。いまはそれが200gのスマホ一つだけで行ける。特に報道写真では「写真の質」に時間をかける作業はごく一部の例外を除いて、できない。それよりも目的のものが撮れているかどうかがはるかに重要だ。そういう意味では現在のスマホ映像に近いものではあると思う。しかも、最近のスマホ写真は意識していなくても様々な補正をしているので、そのままでも、けっこう使える。

【スマホとSNSで行ける時代】
今回は一人でスマホとSNSで、それができるかやってみた。仮にここに報道機関の人がいて取材していたとして、その記事が出る、はるか前に既に同じ内容の映像と概要がSNSに上がっていたらSNSの「報道」は「スピード」で勝る。そして、多くの人には、報道機関の情報は必要ないだろう。

【現代の報道機関の報道はニッチ】
こういう時代になると報道機関は「後追い」にならざるを得ず、主催者に話を聞く、来場者数を聞く、そのイベントの「効果」はなんだったのか?などの「報道機関ならではの深掘り記事」は、必要としている人は少ないから、あまり読まれないだろう。だから報道は「スピードが全て」と言っていい。

【スピードで勝て】
スピードを追求する、映像報道は楽しい。ゲームのようだ。

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