見出し画像

新しくて確かな発見へ(#インガ律_02)

前回のインガ律では「科学とは何か」というそもそもの問いに始まり、インガ・サンガが参考にする科学哲学の態度を取り上げました。それは、科学哲学を「”もう始まっている科学”の方法を確かめる」ためのとして捉える態度で、それをカーレースにおける「ピットイン」に見立てて説明しました。

では、科学哲学にピットインしたとして、何を点検・整備すればよいのでしょうか?インガ律ではしばらく、自分たちが取り組んでいる探究・研究を点検したり整備するためのヒントを扱っていきます。

今回取り挙げるのは「推論」です。推論は、レースカーの喩えをひっぱれば、タイヤに当たるのではないでしょうか。レースやコースによってふさわしいタイヤが違うように、いま取り組んでいる探究・研究の性質によって、ふさわしい推論の方法が変わってきます。以下では、どんな推論の種類があるのか、それぞれの本質に迫り、それらをどのように組み合わせていけばよいのかを見ていきます。

01.「科学の仕事はミツバチの仕事」

ここから先は

4,307字 / 2画像
購読者のみなさまを、私たちの活動への応援・学習コミュニティ(Facebook Group)にご招待いたします。そこでは、インガ・サンガの仲間たちと活発に学び、毎月のレクチャーへのお誘いや、おすすめ本の紹介などをさせていただきます。このnoteマガジンの記事と一緒にコミュニティでの学びも楽しんでいただけたら幸いです。

インガ・サンガ

¥500 / 月 初月無料

インガ・サンガは、因果について探究する学びの共同体です。因果について疑問や好奇心を抱いた人たちが集い、初歩の初歩から奥の奥までを、一緒に学…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?