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映画「梅切らぬバカ」

金曜日にはちょっと驚くほどの雪が降った檜原村。週末は驚くほど、気温が上がり…あっという間に雪景色は消えました。
時間もできたこともあり、以前から見たかった映画を見よう!!と思い立ちました。

今日は「梅切らぬバカ」

もうすぐ、50歳の誕生日を迎える忠さんと一緒に暮らす母、珠子さん。
忠さんは自閉症。
人とのコミュニケーションが難しく、近所の人からも疎まれる存在の忠さん。老いを実感するようになった珠子さんは、ひとり残すことになるであろう忠さんのことを気にかけ、忠さんをグループホームに入所させることを決めます。
グループホームでの人との関わり、周囲との軋轢を感じながら…それを見守る庭の梅の木が印象的な映画でした。

障がい者支援について考える

忠さんは自閉症。
障がい者に自立支援のため、作業場で仕事をしています。グループホームに入所して、一緒に生活をする障がい者も個性的。

障がい者の子供を抱え、高齢化していく親。現代、直面している課題でもあります。核家族化が進み、共助互助の手が届きにくくなっている現状だなと思いました。
一方で、珠子さんが忠さんをグループホームに入所させることを決めたように、家族がいなくなった後、残された障がい者が社会の手を借りて生活ができるようにしていくことも、これからの社会に求められていくものだなと思います。

一方で周辺住民にとっては、何かおかしなことをするのではないかと、忠さんが入所するグループホームの周辺の住民が反対運動を起こします。
人は生きている限り、どこかで生活しなければならない。だから、障がい者もグループホームのような施設が必要なことはわかる、一方で、そのような施設が自分自身の生活の近くにあることの恐れ…人の気持ちが難しく揺れ動くような気がしています。

社会には必ず必要なもの。だけど…

社会には、私たちが生活を守るうえで必要なものがたくさんあります。しかしながら、いざ、そうしたものが身近に現れるとなると、拒否する気持ちになるものも多いように思います。

そうしたものとの折り合いはどこかでつけなければならない。

とはいえ、存在することに対しての拒否感は打ち消すことは難しいでしょう。

ぐるぐると巡って、「正しい」ことがわからなくなることも多い。
まずは、存在することを受け止めることから始めよう。
そのような課題があることを認め、まず、自分ができることは何か…考えたい。
そして、お互いが理解できる対話が進めばいいのだけど…

まずは…

この映画を通して、
社会に様々なものが存在し、人には体験しえないこともたくさんあるということ、自分の尺度で図ることから始めるのではなく、相手の尺度を知ることから始められるといいのかなと思いました。

誰かの課題は、その人だけの課題ではなく、社会の課題であり。。。さらにはほかの誰かの課題につながっている可能性もあるのかな。

だとすると、誰かの課題を一緒に解決していくことは、ひとつ社会が良くなっていくことにつながるのかも、、そしたら、また次の課題へ…

そうして、いろんな人が生きやすくなっていけばいいな~

そんな風に感じた映画でした。


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