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決め手は「かかりつけ」、●●さんに相談したい!

 いまのところ健康で、かかりつけ医もいなければ、かかりつけ薬局もない。久しぶりに治療してもらった歯医者さんを、かかりつけにしたいなって思ってる。
 私を含め、そういう幸せな人もいるけれど、毎食後、薬を服用する人もいる。あなたも私も、誰だって。もしかしたら今日・明日から。毎日、薬が必要になるかもしれない。そう考えると、便利になることはよいことだと思う。
 でも、職業柄、やりきれない自分もいる。薬局・薬剤師はそもそも都会に偏在。数少なくなった田舎の薬局の隣に、わざわざ出店する大手ドラッグストア。大手スーパーの中に自前の調剤薬局。昔からその地で商売してきた人たちは、一体全体、どうしたらいいのさ? 今回はそういうお話。


薬の受け取り、セブンで実証実験(2023/07/14/日経MJ)

マイナンバーカードで、健康保険証も、お薬手帳も。

 マイナンバーカードと健康保険証の一体化については、ずいぶん報道も過熱しているイメージがあって、もちろん、被害に遭われたり、不都合があった方、不信感を持たれた方には、丁寧に対応する必要があると思います。
 一方で、私はじめそうでない方々は、中長期的な視点を持って、せっかく付与されたマイナンバーをどう活用していこうか?を念頭に置けば、自ずと答えは見つかるのかなって思っています。「うん、ちょっと冷静になろう」が私の意見です。
 ...と、冒頭から脱線しましたが、お薬手帳もマイナンバーカードと連動する仕組みになっているそうです。「どれどれ...」と、ネットサーフィンしてみましたが、マイナポータルに登録しているお薬情報を取得して、ああしてこうして...と書いてある時点で、少し思考停止しました。
 お薬手帳って健康保険証と親和性バツグンだから、中長期的には当然一体化でしょうけど、これはきっと、お薬手帳のヘビーユーザー層のお年寄りには、ちょっと無理筋ですね。ということで、田舎の薬局の勝機はここにあると言っても過言ではありません。そう、まだまだ戦える。

薬局、コンビニ、お客様(世間)の三方良し。

 そうそう、記事に立ち返らねば(笑)。記事によると「利用者はコンビニに処方箋を持参し、受付機で読み込む。電子処方箋の場合は保険証の番号と引き換え番号を入力する。薬剤師によるオンライン服薬指導を受けたのち、専用のロッカーで薬を受け取る仕組みだ「平日の場合、午後1時までに受け付けすると当日午後6時以降に薬を受け取ることができる」
...ちょっと分解するか。
 ①近くの薬局とセブンイレブンが提携する。
 ②お客さんは、薬局に行く必要がない。近くのコンビニでいい。

 ③薬局は、余裕を持って調剤できる。店舗の効率も上がる。
 ④セブンは客数UPに繋がる。コンビニで何でもできる感が増す。
これは薬局も、セブンも、お客様(世間)もよしの「三方良し」だな。ただ、受付機でピッてやったり引き換え番号をカチカチやったり。これってやっぱり、お年寄りには無理筋だよな。オンライン服薬指導も、やる方も受ける方も何だか大変そう。とはいえ、中長期的にはこの流れだろうとも思ったりして。

団塊世代の全てが後期高齢者になる、2025年問題

 うちの父親、今年74歳ですけど、まさに団塊世代。ただいま絶賛、スマホと悪戦苦闘中。「写真撮ってLINEで送る」がいまだにできません。ただこれ、笑い事じゃなくて、①写真アプリを立ち上げて、②写真を撮って。そこからLINEでどう送るの?で、分岐するでしょ?③撮った写真の画面からそのまま行ったり、④いやいや、LINEに切り替えて写真を選択したり...
 もうこの選択肢がたくさんある時点で思考停止するわけです。「めんどくさい」って。私、最近は、父親かかりつけのスマホ専門員です(笑)
 こういう世代が全て後期高齢者になる。全人口の2割が75歳以上になるのが、2025年です。

かかりつけ薬剤師・薬局を決めている、7.6%

 内閣府が2021年に「薬局の利用に関する世論調査」をしたんです。そしたら、かかりつけ薬剤師・薬局を決めている人は7.6%しかいないんですって。
57.7%が、病院や診療所ごとにその近くにある薬局に行くって。そりゃ、そうだよなとも思うわけです。だいたい隣にありますからね(面倒くさいから医薬分業の話は割愛します)。

かかりつけ薬剤師・薬局のメリットとは?

 それで、その貴重な7.6%の方々への追加質問は「かかりつけ薬剤師・薬局を決めていてよかったこと」
 で、その回答はこれ。
 ①生活状況や習慣を理解した上で、薬の説明をしてくれる(52.4%)
 ②服用している全ての薬の飲み合わせについて確認してくれる(46.3%) 
...いやこれくらいならオンラインでもできますよ。若者はそういうかもしれんがね。ターゲットを団塊世代、後期高齢者に設定した場合、それは通用しますかね。

かかりつけ、それは●●さんに相談したい!ということ。

 「かかりつけ」って、何なんだろうなって考えてみると、それって結局、●●さんに相談したいってことなんだろうな、と思うわけです。薬のことなら、●●薬局(欲を言えばその中の薬剤師の●●さん)に相談してみるべって。中長期的には、お薬手帳もスマホと一体化、の一択でしょうけど、今求められていることって、お薬手帳を見ながら「この薬に変えてから食欲どうですか」とか「他に困ってることないですか」とか、そういうことなのかなって思います。
 それって結局、私の業界、中小企業診断士もそうだろうなって思うわけです。「ちょっと、●●さんに相談したいと思って」とか「▲▲さんが、●●さんに相談したらいいよって紹介してくれました」と連絡くれると嬉しいし、そこから仕事にも繋がっていく。そんなことを考えながら、スマホを閉じました(おしまい)。

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