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『復活の日』は感染症だからってだけで読んだらもったいなさすぎる

小松左京の小説『復活の日』。
新感染症が流行し始めた1年と少し前から、話題になっていた小説だ。
読んだ方はとっくに読まれただろう。

SF好きなのに、この小説を今頃読んだ。
この1年は正直、興味はあってめっちゃ気にはなっていたのに読む気になれなかった。
感染症で人類が滅亡する話だということだけは知っていた。

それを1年越しに読んでみた。読んでみてその面白さに驚いた。
プロットは書いた通りだ。未来予知をしたように、新感染症が世界で大流行する。
パンデミックによって人類の文明が崩壊していく。

変な話だけれど、これを読んでいる最中、僕の心はちょっと楽になったのだ。
この小説の中で起きる事態よりは、今2021年の状況ははるかにマシだ。
という意味で。

凄惨な描写が続いた後に、人類は生き残る。
面白かったポイントは、この人類が生き残った理由のどんでん返しだ。
これぞSF、これぞ娯楽小説、これぞセンスオブワンダー。

そのクライマックスを乗り越えて『復活の日』を読み終えた僕はもう、ちょっと楽になるどころが全部を忘れてた。
SFの面白さにシビれた。
これこそが小説の醍醐味じゃないか。

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