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親が子どもにスマホの何を教えられるというのか

とある委託の仕事で、学校にスマホの使い方の授業をしに回っている。
正直言って、スマホに関しては親よりも子どもの方が詳しい。
小学校高学年から高校生まで、スマホの使いこなし率は平均的に親よりも子どもの方が上。

ただし、ネットリテラシーは平均的に親の方が上だ。
スマホは親よりも子どもの方が使えるけれど、親ほどはネットの危険性をリアルに感じてはいない子どもが多い。
でも親がネットの危険性をリアルに感じているからと言って、その対応を子どもに教えたくっても教えられない。

ここにねじれがあって、様々な問題が起こってる。それならどうすればいいのか。
まずは親が子どもよりもスマホに詳しくないことを認めること。
その上で子どもと一緒に学んでいくことだ。

スマホやネットの危険性ばかりを伝えると、子どもがネットを使って自分の可能性を広げることを阻害するんじゃないか。
そんな意見をいただくことがある。
でも自分の可能性を広げる前に、落とし穴に落ちてしまっては意味がないのだ。

落とし穴は子どもが被害者になるということだけではない。
簡単に加害者にもなってしまう。
スマホを子どもに与えることは、子どもに自動車を運転させること、くらいに思っておいた方がいい。

ネットでの失敗は取り返しがつかないことがある。
ネットで拡散されてしまった情報は、現在のところ完全に消去するのは困難だ。
子どもにデジタルタトゥを背負わせたくはない。

方法の一つは最初に与えるスマホにフィルタリングをすること。
フィルタリングをしたスマホは不便だ。だから子どもが親に相談に来る。
LINEがしたい、Youtubeが見たい、ゲームをダウンロードしたい。

もしフィルタリングをしていないスマホを最初に子どもに渡したら、子どもは2度と親にスマホの相談をしてくることはない。
もし相談してくることがあったとしたら、それはすでにトラブった後だ。
フィルタリングで親子がスマホとネットを学ぶ機会を強制的に作る。

親はとっても面倒くさい。それはよくわかる。
だけど、子どもにデジタルタトゥを背負わせることと、少々面倒くさいこと、どっちを選ぶのか。

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