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死亡フラグっていつから? 〜スパイダーマンと七人の侍とガンダム〜

1日半ほどワクチン休暇をとった。
腕の筋肉痛的な感じと軽い頭痛と微熱のなか、映画をいろいろ観た。
わざわざレンタルに足を運ばなくても自宅から一歩も出ずにネットのサブスクで見られる。

ひきこもりには便利すぎる時代だ。
1日半のワクチン休暇中に見たのは3本のアメコミのヒーロー映画。
最初に選んだのはおそらく現在大量に製作されている本格的、大人向けヒーロー映画のきっかけのひとつ。サム・ライミ監督の『スパイダーマン』2002年。

次に見たのは名作名作と言われ続けているけれど、ずっと避けていた『バットマン』シリーズの1作。
クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』2008年。
最後は悪役たちが活躍する捻ったヒーロー映画デヴィッド・エアー監督『スーサイドスクワッド』2016年。

見てて思ったことは「死亡フラグ」って言葉はいつごろから使い始めたんだろうってこと。
「死亡フラグ」とは、映画の中で死ぬ登場人物が死ぬ前にとるパターン化された行動のこと。
たとえば、故郷に帰ってからの夢を語る、大切なものを主人公に預ける、途中で敵側に寝返る。など。

元はネットスラングなんだろうけれど、2002年のスパイダーマンのときはまだ一般的ではなかったと思う。
もちろん、死亡フラグが立ったからといって、その人物が必ず死ぬわけではない。逆に死亡フラグもなく突然死ぬ人物もいる。
映画によっても死亡フラグが目立つ映画とそうじゃない映画がある。

今回の3本では『スパイダーマン』と『スーサイドスクワッド』が死亡フラグが目立ち、『ダークナイト』は目立たなかった。
まあ、人生に何が起こるか、誰がいつ死ぬかなんて、本来は予測できないもののはず。
だから死亡フラグは全て後付けの理屈と言えないこともない。

と、書いていて思い出したのが有名な黒澤明監督の『七人の侍』1954年。
7人の侍のうち4人が死ぬ。(これは予告編でもバラされているのでネタバレではないと思ってる)
その4人の死に様がとてもあっけなかったり、気づいたら死んでいたり。

つまり、4人が死ぬことは予告編でわかっているんだけれど、死亡フラグが一切立たないので誰が死ぬのか全くわからない。
だから見ていてとてもスリリングだうぃう予想を裏切られる面白さがあり。「侍の生死観の現れじゃないか」と言った知人がいて、その説にもうなづけた。
もうひとつ有名な映画で思い出したのがジョージ・ルーカス監督・制作の『スターウォーズ』シリーズ1977年〜。

スターウォーズはあまり死亡フラグが立たないというか、死亡フラグがあてにならない映画のひとつだ。
ある主要人物が映画の最後に死ぬ予定だったので、死亡フラグ的なセリフを言わせた。
だけれども、土壇場でその人物が生き残ることになって死亡フラグだけが残ったという逸話がある。

さらに有名な映画をあげよう。富野由悠季監督の『機動戦士ガンダム』の最初のテレビシリーズと劇場版1979年〜。
このシリーズは死亡フラグてんこ盛り。特にある人物の「ここまで丁寧にフラグ立てたらこの人死ぬしかないやん!」ってレベルの死亡フラグと、その直後に本当に死ぬ展開ときたら…
死亡フラグが立たない映画も死亡フラグが立ちまくりの映画も、面白いものは面白い。

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