演奏で「引き算」を使いこなしていますか!?【メンタルブロックストラテジー・Vol.591】

ジャムセッションの時に
ソロが最近マンネリ化している…

または,アドリブソロが毎回
収拾が付かなくなる…

あなたはそんなこと,ありませんか?

ソロはセッションでの
見せ場でもあり,

まさに自己表現を
アピールできる場!

ただ,せっかくの
アドリブソロも

「もっと難しい事をすれば
オーディエンスも驚く」

「もっと複雑な
リズムでやってみる」

というような考え方も,

チャレンジ精神があって
とても良いこと
だとは思うのですが,

行きすぎると
今の実力以上の事を

知ってか知らずか
やろうとしてしまい,

もちろん急に
出来るはずもなく

撃沈してしまう事も
多いでしょう!

このように,
実力の過信から来る

「足し算の発想」

には,ある種の罠が
あるようにも思います!

既にお分かりの方も
いらっしゃると思いますが,

その心理の根底には,

最近問題になっていた
「正義中毒」よりは
遥かにマシですが

「強い承認欲求」
があるのです!

ではどうするか…
結論から言いますと

「引き算の発想」

具体的には,

表現の山場の
レベルを落として

(厳密には,自身の
実力で収まる
範囲内で抑えて)

「何も弾いていない
間(ま)を大事にする」

「初動をもっと
シンプルな表現にする」

などして,

「今できる事の中だけで
ストーリー展開をする」

という発想がとても
重要になってきます!

たとえテクニックが
あったとしても,

1小節にありったけの
フレーズを叩き込む事も
毎回は出来ませんし,

やり過ぎても
食傷気味になります…

弾いていない部分を
増やしてみることで,

ソロにより起承転結を
付けやすくなり,

かつ,いつもと違う印象を
オーディエンスに
持ってもらえるわけです!

そして何よりも!

「ソロの時には何か
難しいテクニカルなプレイを
しなくてはならない」

という,ジャムセッションに
ほとんど〜全く
参加した事のない
プレイヤーの方々が抱く,

不安からくる
メンタルブロックを
見事に無き物にする

今からでもすぐ出来る
効果的な解決法にも
なっているのです!

難しいテクニカルな
プレイは,出来る人に
任せればOKですし,

何より音楽は競争ではなく
協奏・アンサンブルであって,

ソロの巧拙を
競う場所ではなく,

その場全員で音と音の
コミュニケーションを楽しんで

より楽しく合奏する上で
人生における
活力にすることが

とても重要なのです!

最後に,私も尊敬する
世界的ベーシストで

音楽プロデューサーの
Marcus Miller氏の言葉を

若干意訳して
紹介させて頂きます!

(以下,Marcus Millerの言葉)

『音楽もスポーツも
自己表現の手段として,

そしてその表現が
大衆に活力を与える,

どちらもとても
素晴らしいモノだ。

しかし,スポーツは
必ず勝敗があるが,

音楽にはそれが無い…
そこがスポーツと
大きく違う点だ。

君の音楽が,誰かの
心に感動を与え,
君のファンになってくれたら,

それだけで音楽では
みんなが勝者になるんだ!』

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