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短歌

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2024年1月の記事一覧

声がある「よき群衆であればこそ」白布ケ丘に銃はいらない

薄日差す落伍者たちの今時は博打がなくて時が夢なり

茂庭から出られぬはずも望月を映して回る灯籠稼業

目に映る乾いた獣沸き立てる盛る語順に鈍い灯

またしても虫食い算な嘘をつき跳べてた頃に戻れるつもり

夜は明けど想えば遥か松の内読める雲より星を探して

遠くでは濡羽が人の形して壊れた龍の如くに寒い