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典 雅
2022年11月26日 23:49
秋の田は人が造りし人拒む黄金色のさよならである
2022年11月24日 23:50
燻るも焦がすも同じ身のひとつ恋の影踏む命なりけり
2022年11月24日 13:15
二ひらの合せは蝶の花休め露のいくつも好きにせしめて
2022年11月22日 23:30
霜がため失う色と苔がため失われゆく記憶の彩と
2022年11月22日 15:09
旅の星時に栞を待つ者ぞ想い出行きを淡く閉ざして
2022年11月17日 04:52
神の声聞かずに走る深夜二時動悸の意味をただその胸に
2022年11月16日 19:53
空き箱の我が身に背く夜をさえ零に等しく導けるなら
2022年11月15日 08:25
たむろして室の畳にキスをする街が街なら恋くまなくも
2022年11月13日 21:35
「また、いづれ」同時に五つ走りおり生のあなたを忘れつつある
2022年11月10日 22:02
箱庭に悲鳴は尚も泡と消ゆ「そろそろかしらあの人の子は」
2022年11月8日 20:03
陽だまりの陰に街ごと立止まるとまるもゆくも限りと知って
2022年11月8日 03:56
ジグソーを当て感でする夢だけが世界を包む深夜のニュース
2022年11月7日 18:52
私家集は例外もなく寒空であなたのいないあなたの景色
2022年11月7日 09:54
寒さには終の厳しさ心には春麗らかな軍艦である