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典 雅
2022年6月2日 07:17
大輪の薔薇さえ唇を渇かせるこんなものらが愛だろうかと
2022年6月6日 00:48
いつの日か「かもしれない」の時を越え君そのものを超えて行くのさ
2022年6月8日 15:15
髪振られ友も愛をも染め上げるかたへの鏡水の鏡よ
2022年6月9日 07:14
調和なき予定は枯葉の舞であるさりとてそれを風はたよりに
2022年6月10日 21:11
狭まりし世界を妙と読み合いて残るひとつが互の縁
2022年6月12日 22:25
宵陰に文語端から振りかざし肥大せらるる汝よ滅すべし
2022年6月13日 15:09
全景は赤光のほか応えなく袂に縋る顔も見えない
2022年6月16日 10:13
街はもう哭きかけようとしてるのに別れられない風に吹かれて
2022年6月18日 21:38
フェーダーのひとつの前に木霊する若者達よ内なる耳よ
2022年6月19日 15:54
「五枚札」捨てうるものも分からない「理性の孕み」忌みをなくして
2022年6月22日 16:21
一目見て一つ滑ったあの日からなくなったものだけを見ていた
2022年6月24日 01:41
指合わせ忌む朝焼けと左の手黄昏時とするり右の手
2022年6月26日 01:15
初夏の香は幾夜残るやと遊びの花火六月燃やす
2022年6月26日 20:58
あの時はあの時として痛恨で迂闊だったと筆だけ残る