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典 雅
2022年5月8日 14:23
「インテリア」その車内には家にない男の影が青みがかりて
2022年5月8日 23:40
風はただ渇かしていくなだらかに朽ちるがままに涙ひとすじ
2022年5月12日 20:24
雨染みやインクの滲みなかりせば言葉は我をもたずにすむも
2022年5月13日 04:38
浅い息時を読みなす揺さぶりと鳥の刺繍が夢の境界
2022年5月13日 06:15
人の声だけが湿りを伴にする麗し人よ雨はあがった
2022年5月14日 09:02
筆々と逃げおおせたる夜の信馬小屋は網膜の裏にて
2022年5月17日 06:35
青霞み意識はすべて水の中絵が描けないと色はかなしい
2022年5月18日 11:25
振る舞いに蛆虫が這いよったとき爪の割れ目にふと気がつのる
2022年5月24日 08:03
雑踏は浅い夢見る人を踏む銃口とは何なのかも知らぬ
2022年5月24日 23:09
五月晴れ菜の花色の旅支度水辺の蛇に翠の瞳
2022年5月26日 06:58
夜泣きから何が違った「駆け抜けた時間を想うの」またそうやって
2022年5月26日 07:37
踏切の人ほど褪せぬ朽ち月を軽きに降りて君にふりだし
2022年5月27日 15:18
大いなる力はハンカチを落として行方知らずの虹渡される
2022年5月31日 01:13
読まれない為に生まれたはずならば言葉足らずも連れて行こうよ