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典 雅
2021年1月1日 15:41
瞬いて銀河の二時は帰り時目線を違え漣が止む
2021年1月2日 17:59
困らせる言葉を今も待っている我儘の色唇の露
2021年1月3日 14:54
祝福へ小さき輪の虹が立つ目は桃色の未知に仆れる
2021年1月7日 20:54
色違い薔薇を摘むのに無防備で返った我は涙の海に
2021年1月9日 01:23
デジタルの時計が何時を指してても黙るあなたが見えなくなって
2021年1月9日 22:25
ウインクは僅かに開く唇の問いかけ廻る「かく示された」
2021年1月9日 22:34
投げかける言葉なくした駅前で地図を揺蕩う矢印だった
2021年1月10日 22:02
貴方の眼私が映る秘め事はふるい落としか遠い祈りか
2021年1月11日 20:22
インクでは薄紫が実らない縋った袖を浮かべて僕は
2021年1月13日 07:51
手を引いた友禅はもうあの日から夕陽でしょうか夕陽でしょうか
2021年1月13日 15:42
寒椿其の唯一輪火が開く靴打ち立てて二秒残響
2021年1月15日 00:50
鏡からぽたり引き潮滑り出る忘れてくれるまで立っている
2021年1月15日 01:11
指筆で曇り硝子に探し人息は飛沫になるもどかしや
2021年1月15日 09:10
凪ぐ波紋小石放ったあの池は私の池ですさよならですね