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短歌

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短歌
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2020年10月の記事一覧

人すじが襟のうしろに消えてゆく降りきる背は小やみもなくて

霞さえ目映いほどの光から冷たさ痛さコートを切って

かたよりのにぶいいたみにたえかねてあこがれのかわきりもみのあき

一人さえ揺らめきながら音の波「あたしを見てよ」小径が通る

黒東に泡乱れて背様火の粉の端を爪弾く折