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典 雅
2020年7月1日 00:21
また雨は六月に置いていかれゆく消しゴム書きの夜明けのままに
2020年7月6日 02:36
馴染みなき小学校を出て右折墓苑の門は人を選ぶね
2020年7月6日 17:52
刹那ごと暴れる硝子閉じ込めて淡い怠惰に首を傾げる
2020年7月9日 22:38
憐れみを行過ぎる蚊が吐き戻す人を目指した肉の戦慄き
2020年7月11日 22:10
隙っ歯に本音が覗く高利貸し数字はいつも上下で見てる
2020年7月14日 21:29
三日月の刀を順手で持つように右手を伸ばし帳は降りる
2020年7月15日 17:18
夕立に煤ぐづぐづの鼻頭深碧の青すすめやすすめ
2020年7月17日 00:45
幸せを疑い幸福を祈って若さの燃え殻さえも尽きてく
2020年7月21日 19:32
潔癖な荒地を模した居れ物をドライブさせる結びの話
2020年7月25日 03:11
亡者との別れ夜明けに予感して冷房の下報いなどない