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短歌

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短歌
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2020年2月の記事一覧

かおらないさらのそらからかくれきるとけいなくてもきにしないから

ひとににたかめんでねむるつきはじめつまるところはつまはじきもの

まっすぐをつぎはぎとしたなめらかでほほをあてればふいのさかむけ

ふかよいをふゆのとかいにぶちまけるかなしことのはわれはもたない

たくとふるしじまのなかのかげほうしうちへかえろうきのすむうちに

いまどきがふるめかしさをつかうときじょうだんになるせいがんはない

かたみちのおいたつうろをだきしめてわけもしらないなみだのきせき

がなられてほねごとやいたのどぼとけなみにさらわれかくのごとくに

ひとみさえうるまぬようなみずをもちかたすみぐらしあめをしんじて

さみしさにいつかかえるといってくれひとりのあせをきかないでくれ

はしげたにふたつあしくびまじわってきみがうたえばいろはいらない

あまいあめすそたれるほどとけきってねてもさめてもあしおとがくる

ねむらないこうさてんからまちすじをかくしてみせたおとこのらしさ

ふでさきにこえなきひとのなみだがいくちをひらけばどこどこゆくの