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【ボイトレ・脳トレ・シニアライフ】第53話

N♠「胴体を風船に見立てると、テッペンを前後に走る細い切れ目が声帯だよね。風船が膨らむと、左右のゴム状の筋膜が自動的に細い切れ目を密閉する方向に働く訳だ。この細い切れ目に、母音刺激が加わるとスキマが、かすかに開き息(虚数)が排出し声の振動を起こす切っ掛けと成るんだ。この時に最も重要なのが声帯筋の脱力だ。」

B♡「声帯筋は首の、のど仏近辺なのよね。ここを間接的に攻める工夫が必要なのよね。多分、声帯筋に繋がっている表情筋を攻めるのが、良いらしいのよね。頭部のテッペンを意識するよう指摘された事が有るんだけど、まだ上手く使いこなせないわ。」

N♠「頭のテッペンの一点に声帯筋膜をぶら下げていると思えば良いかもね。当然、表情筋の脱力は絶対条件だ。頭部を風船に見立てる事で脱力が、やり易いんじゃないか?」

B♡「頭蓋骨を風船に変えるのは結構むずいわね。先入観を取っ払う脳みその柔軟さを脳トレする必要が有りそうね。心身の柔軟さを追求する意識を片時も忘れちゃダメなのよね。」

N♠「Bincoのこれからの課題は、頭蓋骨のテッペンの1点と腹式呼吸のボトムの1点とが連動する為に、呼吸中心軸が有効に活用される様な虚数回路の捕え方を脳トレして欲しいな。その意識で高い音程に挑むと、切っ掛けが掴めるかもね。レベルの高いボイトレだから繰り返し挑戦するんだぞ。脱力を大前提で高音の兆しを頭のテッペンで見つかられたら、歌唱力のアップは確実だぞ。」

B♡「いつの間にか、ボイトレの舞台が雪ダルマの頭の中に移って来たのね。頭の中でも息(虚数)が主導なのよね。腹式呼吸の助けを借りながら、声が湧き出すのを待てば良いらしいのよね。」

【数学好きの方の為のボイトレ数式コーナー】
密閉された風船内では、風船ゴム膜のどこにも同じ圧力が、かかっていま

↑パスカルの原理模型

す。有名なパスカルの原理です。パスカルの原理とは、液体や気体を容器に閉じ込めて一部分に力をかけると、容器のどの部分にも同じように力がかかるという法則のことです。上の図だと左側を押すと、右側が単位面積に応じて同様に押しあげられます。
ちなみに、1気圧=1013hpa(ヘクトパスカル)は、およそ水深10mの水圧に相当します。
風船を膨らませる時には、風船の周りにある空気、すなわち1気圧の大気を均等に押しのけていく事になる訳ですから、呼吸体感のバロメーターに設定して置くと役立つかも知れません。
このパスカルの原理は、例えば油圧機器の形で活用され、弱いパワーを強いパワーに簡単に変換するシステムとして多用されています。腹式呼吸の仕組みは、まさにパスカルの原理そのものです。弱い呼吸力を強いパワーに変える体感をボイトレに取り入れてみて下さい。


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