パンドラ

ここ一ヶ月を遊んだゲームソフト『ウイニングポスト9 2021』は、先週に一応のエンディングを迎えた。プレイ時間も150時間以上を掛けて、それでもゲーム内の目標はまだまだ半分にも満たないようで。一人の馬主としてのifストーリーを歩む、なんだか果てしないゲームとは現在の感想である。

わたしは3,4度目のゲームオーバーを迎えたあたりで、ようやっとこのゲームの基礎を覚えた。すべてをCPU任せにするよりも、できる限りプレイヤーの手を加えたほうがよい結果を得られる。と、その程度の心掛けでも飛躍的に攻略が進んだ。

購入または生産した競走馬の成長を測って、各レースの開催表より適した条件とライバル馬の出走状況を見比べて、あとは調教師の腕と騎手次第。時として切り札的な「絆コマンド」を使用することで態勢を整える。それらの行方を見守ることが今のわたしの遊び方になるだろうか。

しかしながら、このゲームにはさらなる先がある。俗に“箱庭”とも呼ばれるものが究極にあるらしい。何か、それは血統と配合とのことだ。

同じ年代、同じ年齢の親からなる子であっても、プレイヤーAの世界とプレイヤーBの世界では評価が異なる。その違いは一つの乱数によって決められたのではなくて、代重ねによる血統と両親の評価からなる配合理論で定められる。つまりは理想の一頭を生み出すためにゲーム内の途方も無い時間を掛けて準備をしなければならない。

1984年、1991年、1998年……と5つの年代から選んで始めるそれぞれには、さらに言えば、プレイヤーが関与するしない国内外のすべてのレース結果によって、各産駒の活躍度合いは種牡馬と繁殖牝馬の評価へと変動している。簡潔にはこの親や祖父母、曽祖父母と4代前の血を引く馬が活躍できる可能性があるのだと、数十年、百年の代重ねを経た壮大な「もしも」をシミュレーションするゲームになるのだとか。

ううむ、分からないことは分からないなりにぼちぼち遊んでいこう。ゲームなら大概の失敗は許される。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?