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楽しい北欧フィルムデーズ!

今年も5月下旬から8月にかけて、EUフィルムデーズが開催されます。

東京 国立映画アーカイブ 5/28(土) - 6/23(木)
京都 京都府京都文化博物館 6/21(火) - 7/18(月・祝))
広島 広島市映像文化ライブラリー 8/23(火) - 8/31(水)
オンライン配信 7/8(日) - 7/31(日) (*オンライン配信の作品や視聴方法については、こちらをご参照ください。)

https://eufilmdays.jp

毎年観客として楽しみにしていましたが、今回はスウェーデン映画『走れ、ウイェ!走れ!』の字幕翻訳を担当させていただきました。

『走れ、ウイェ!走れ!』(77分・2020年・スウェーデン・監督:ヘンリク・シュッフェルト)
東京 2022年5月28日(土) 13:30/6月8日(水) 18:40
京都 2022年6月23日(木) 13:30/6月25日(土) 17:00

ポップバンドの歌手ウイェはパーキンソン病と診断される。人生が手遅れになる前にしなければならないこと、そして、してはいけないこととは? 人生の想像もできないような悲喜交々の成り行きを描いた、温かい音楽コメディ。ウイェ・ブランデリウス本人と彼の家族が出演する自伝的映画。本作品は2021年のゴールデン・ビートル賞で最優秀作品賞、最優秀脚本賞、最優秀男性主演賞を受賞している。

https://eufilmdays.jp/lineup/entry-1731.html

主人公ウイェは、パーキンソン病と診断されたことを周囲に打ち明けられず、徐々に進行していく症状を隠しながら(しかし隠し切れずに)毎日を過ごします。私自身もパーキンソン病の詳しい症状や進行の仕方を初めて知り、病気との向き合い方についてウイェと一緒に考えさせられました。「老いや障害とともに」が今回のEUフィルムデーズのテーマの1つとなっていますが、まさにそういった意味で学びのある作品でもあります。彼の動向をハラハラと見守ることになりますが、ハートウォーミングな作品となっていますので楽しんでいただけたらと思います。ウイェがポップバンドのボーカル(本人)ということで、要所要所で彼が歌う曲が挿入されます。個人的には、彼の自己紹介ソング「Självbiografi」と中盤でしっとりと流れる「När det är natt」がお気に入りです。

東京会場での2回目の上映日6月8日(水)は、1つ前の回(14:30〜)でフィンランド映画『TOVE / トーベ』が上映される北欧デーとなっています!『TOVE / トーベ』は昨年秋に一般公開された作品ですが、未見の方や再鑑賞したい方はぜひ。

『TOVE / トーベ 』(103分・2020年・フィンランド、スウェーデン・監督:ザイダ・バリルート)
東京 2022年6月8日(水) 14:30/6月14日(火) 18:10
京都 2022年6月30日(木) 18:30 

また、デンマークからはドキュメンタリー作品『ザ・モール』が上映されます。英語の副題『Undercover in North Korea』から分かるように、「北朝鮮の国際的な闇取引のネットワークに潜り込み、その実態を赤裸々に暴いた衝撃のドキュメンタリー」だそうです。

『ザ・モール』(120分・2020年・ノルウェー、デンマーク、英国、スウェーデン・監督:マッヅ・ブリューガー)
東京 2022年6月10日(金) 12:00/6月16日(木) 18:00
京都 2022年7月7日(木) 13:30/7月9日(土) 17:00

さらに、オンライン限定作品として、『Aatos ja Amine / Gods of Molenbeek』があります。ベルギーの首都ブリュッセル、モレンベール地区で暮らす移民の少年2人に焦点を当てたドキュメンタリー。監督がフィンランド人のため、音声はフィンランド語です。(字幕は英語のみとのことなので、ご注意を。)

『Aatos ja Amine / Gods of Molenbeek』(73 分・2019 年・フィンランド、ベルギー、ドイツ・監督:Reetta Huhtanen)
オンライン配信 2022年7月8日(日)〜7月31日(日)

EU非加盟の2か国ノルウェーとアイスランドの作品はEUフィルムデーズでの上映はありませんが、今年夏から秋にかけて、大注目作品『私は最悪。』と『LAMB/ラム』の一般公開が控えています。
このほかにも、デンマーク『FLEE フリー』、フィンランド『ハッチング -孵化-』、ノルウェー『ロスバンド』『A-ha - The Movie』など、公開中/近日公開の北欧映画がたくさんありますね。

皆様、ぜひとも楽しい北欧フィルムデーズをお過ごしください!

(文責:藤野玲充)

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