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記憶と記録と…①

2024年2月25日(日)
ブッククラブ&サンデーダイアログ レポート

参加者:Nさん、Yさん、Yさん、Mくん、店長、トモコ
おやつ:堅パン、チョコレート、スコーン、ねこにゃークッキー、チャイ(ノルドのチャイグラスで)

会が終わって、まだ余韻が残るうちにレポートを書きます。記憶の記録です。

今思っていることを正直に書くと
自分はなんてノー天気なバカヤロウなんだ!
ということ。

レポートの前に、3連休の最終日とっても寒い中遠くまで集まってくださった4名の皆様に感謝いたします。奇跡のような4人だったと思います。紛れもなくこの4人だからこそできた対話でした。

前半はブッククラブ。課題図書は森崎和江さんの「まっくら」。
最初はETV特集で放送された森崎和江さんの番組をちょっとだけ視聴。
そのあとは私があまり仕切ることなくフリートークで自由に対話が続いていきました。
トピックをいくつか。

・「まっくら」で描かれているフェミニズムの問題は、結局現代にも通じるところが多々あって、根本的に解決していない部分が多い。
状況は単純比較できるわけではなく、確実に良くなっているのは当然ながら、女性に関わる制度が上部だけだったり数字だけだったり、結局いつの時代も翻弄されることが多い。

・あんなに命懸けで働いた炭鉱、すなわち「石炭」の価値がある時ストンとなくなってしまったこと。結局いつの時代も資本主義に翻弄され、根底の根底の根底を下支えしている人が苦しんでいる現状がある。何かの価値が180度変わってしまうことは、コロナにも似ている。

・例えば、炭鉱労働者、Z世代、ヤングケアラー、様々な名前で呼ばれカテゴライズされることがあるが、その内実は個別に捉え方が全く異なる。森崎和江さんは取材の時に、一枚岩(つまり面)で捉えるのではなく、お一人お一人の声を点として集めることで一様でないことを明示している。それによって立体的に捉えることができる。これは日々の生活にも落とし込めることで、どんな状況であろうと勝手な共感や哀れみの押し付けは御法度で、きちんとその人個人の話に耳を傾けることが大切である。
森崎さんは、政府や世界など大きい方へ大きい方へ行くのではなく、小さい方小さい方へ耳を傾け、深く深く地下を掘っていくかの如く声を集めているのが印象的でした。そしてそれはとてつもなく大切な行為でありました。

後半は「記憶と記録」についての対話。
記憶と記録にまつわる本などを紹介し合いました。それから「記憶」そのものの話。それからケアの話にも発展。

みなさんと紹介し合った本たち
断層イメージのスコーン

私が今日一番学んだのは、「記憶を記録したくない」という選択肢があるということ。ある意味当たり前っちゃ当たり前ですが、ノー天気で上っ面な私はヘラヘラと、記憶を記録すること=良いこと、大切なこと、と思い込んでいました。だけど、本当の悲しみや苦しみは自ら記録することができない。「書くことでアウトプットできますよ。」というようなことを言ったこともありますし、思っていましたが、それは間違っていました。もちろんそうすることでスッキリする方もおられると思いますが、みんながそうではないこと。恥ずかしながら、今日知りました。

今日はみなさんのお話から本当に学ぶことが多かったです。本当にありがとうございました。

※筑豊の炭鉱で採れた石炭が八幡製作所の炉で使われていたエピソードから、八幡の労働者が栄養補給に昔から食べられていた「堅パン」なるものを九州出身のMくんが差し入れしてくださいました!味は素朴でクセになる味。ただ、本当にかっったい!!手でも割れないし、歯が折れそうな鋼っぷり(笑)みんなでワイワイいただきました。
堅パンが甲斐みのりさんにみつかって、全国区になる日はくるのか⁈はたまた、堅すぎて甲斐さんにスルーされているのか⁉︎

堅パン、歯が折れるかたさ!
健康はアゴから

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