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こどものオンラインレッスン:親御さんは先生に適度なプレッシャーを与えるべき

コロナ禍で子供のオンラインレッスンの授業はぐんと高まっています。学校の授業、英会話、音読教室などいろいろなレッスンがオンラインで受けられます。

今回は、講師の立場から、「お子さんに効果的なオンラインレッスンを受けさせるために親御さんができること」をご紹介します。

子供主導ではだめ

子供は「このレッスンは効果的ではないので、教科書を変えてください」と希望を言ったり、「先生の態度が悪いから、ほかの先生に変更しよう」とか判断することはあまりありません。

一方で、親御さんも「トライアルクラスで子供の心をつかんでいたから大丈夫」と安心しきっていたり、「自分が英語わからないから、カリキュラムは全部先生任せ」とか、「効果が出ているかわからないけれど、もう長期間定期的に習っているから信用しきっている」状態になっているのではないでしょうか?

残念ながら、「子供だから苦情を言わない」と思って適当にレッスンをしていたり、悪気がなくても、レッスンを何回もしているうちに、なあなあになって、教科書棒読み、同じエクササイズの繰り返しで、ただの時間潰しになってしまっていることもあります。

実は大人のレッスンでさえ、この状態になっていることが見受けられます。思考停止になって、とりあえずレッスンに参加して、先生が言うとおりに、ディクテーションやエクササイズをして「XX語が全然上手にならないけど、先生の言う通りやっているからいいや」という状態になっているのです。

内容がわからなくてもカリキュラム、教科書に目を通す

まず、親が関わっている、レッスン内容に目を通す気でいる、ということを最初から伝えましょう。

オンラインで先生を探す場合、子供が小学生高学年以上で、自分で先生探しをしたり、先生と事前コミュニケーションが取れる状態であっても必ず、親の名前で連絡を取りましょう。

「うちの娘は12歳で、ABCは書けるけれど会話はほとんどできません。初心者の英会話の指導をしてくれる方を探しています。カリキュラムや使う教科書を教えていただけますか?」

この程度でOKです。

私の日本語のレッスンを受けているお子さんは、ほとんどが日本と縁もゆかりもないので、親御さんが日本語を話せるのはごくごく一部です。それでも、「今何やってますか」「教科書は何を使ってますか」と聞いてくる方がいらっしゃいます。大切な子供のお金と時間を使っている以上、そうあるべきだと思います。

日本人ではあまりいませんが、欧米の子供は中学生以上になると自分で連絡を取ってくる子供が結構います。子供はしっかりしているように見えても、世の中に怠け心のある先生がいるという事実は知りません。運が悪ければ「親がノータッチだ。ラッキー適当に教えて時給を稼ごう」と思われてしまうかもしれません。

*これは実は大人のレッスンにも言えることで、明らかに行き当たりばったりのレッスンをされて、「1時間、適当に会話をして時給稼ぐのが目的なのかな」と思ったことがありました。その先生は500時間以上指導経験のある方でした。私がこう感じたのは大人になってから、語学学校で中国語のレッスンを受けて、体系だったレッスン、プロの先生のレッスンに触れたことがあるからかもしれません。高校卒業以来久しぶりに語学のレッスンを受ける方にとっては、「プライベートレッスンってこんなものかな」という程度なのでしょう。

レッスンに抜き打ちで顔を出す

初回レッスンではレッスン時間まるまる一緒にいる必要はありませんが、挨拶して顔だけ確認しましょう。特にPreply、Italkiなどで見つけるフリーランスの講師は、学校に所属しているわけではないので、素人が「母国語の会話ぐらい、外国人に教えられるでしょ」と思って登録しているパターンも無きにしも非ずです。背景が明らかにうるさい、服装があまりにカジュアルなど危険信号があるかもしれません。

お子さんとの相性が良くて定期的にレッスンを受けることになった場合も、毎回でなくてもレッスンの最初にパソコンのセッティングを手伝うふりをして顔を出したり、レッスン中にお子さんに「順調?」と一瞬だけ声をかけて、同じ部屋にいるアピールをするのも効果的です。先生に緊張感を与えて、先生側の中だるみを防止できます。


アップデートを求める

レッスン後に毎回、レッスンで何をしたか聞く必要はないですが、レッスンの頻度に応じて、「うちの子どうですか」とサラッと聞きましょう。何か月たっても「私はトラがすきです。」「ケーキがすきです」という構文をばかりしていては、いくら子供が楽しそうで、その気になっていたとしても問題です。

私は、家族旅行のために次回レッスンをお休みするなどの業務連絡を親御さんに頂いたときに、講師側からアップデートしています。「毎回1時間非常に集中してレッスンを受けています。昨日何をしたか、週末何をするか、どう感じたか(形容詞)などを言えるようになりました。文法の理解はばっちり、宿題もちゃんと送ってきてくれます。大人の生徒より進度が早いかもしれません」という簡単な内容を送っています。1分で済みます。

定期的にレッスンを受ける

お子さんの学習の為、また効果を出すためにも週に1回以上、同じ曜日、同じ時間にレッスンを受けることが大切です。特に初心者の段階で2週間以上の間が空くと、最初からやり直しになります。

また、不定期の生徒は講師側から見ても真剣度が低く感じるので、指導に熱が入りにくいです。また、学習効果が出なかった場合に「2週間も空いてしまったら話せるようになりませんよ」と講師側にできない言い訳を与えてしまいます。

そもそも、学習効果が出なかった際に、学習頻度の問題なのか、レッスン内容が子供に向いていないのか、先生の教え方に問題があるのか、分からなくなります。

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