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2022年、Vtuberの音楽を包括的に見る

こんにちは、野良猫のユウです
今回は、Vtuberのオリジナル楽曲やシーンを俯瞰・包括的に見てみようという試みです。

digばかりしていくと全体的な流れが掴みにくくなってしまいます。
なので自分ができるできる高い位置で視点を取って、2022年までの流れ、そこから今現在どうなっているかを考えていきます。

もちろん私より高い位置から見れる人や同じ高さでも場所や視野が違えば私とは違う意見もたくさん出ると思います。
不勉強者、ましてや音楽的知識は皆無なので、事前にご了承いただき、また温かい目で見ていただければと思います。
感想やご意見あればnoteのコメントをご活用いただけると嬉しいです。


2022年までの大まかな流れ

まず今現在までの大まかな流れを確認していきたいと思います。
歴史的出来事や人物が抜けていてもご容赦ください。

そもそもVtuberがいつごろから歌うようになってきたのかについては、だいたい2018年に入ってからと言えるでしょう。

ほんの一例ですが、
ときのそら/木の芽時の空 歌ってみた1月
富士葵/フリージア cover 3月
かしこまり/星間飛行 cover 3月
YuNi/プラチナ 歌ってみた 6月
Kizuna AI/Hello,Morning 7月
天神子兎音/フーアーユーなんて言わないで 7月
樋口楓/MapleDancer 7月
HIMEHINA/劣等上等 cover 8月
といった様相です。
MonsterZ MATEやKMNZなどの音楽を本格的に活動するグループも2018年スタート。

8月には輝夜月がVR LIVEを開催

2018年の年末には
KizunaAIの単独ライブ
V紅白歌合戦count0 、バーチャル大晦日
とVtuberの歌を楽しむという文化はある程度広がってきました。

この年末の転換点のひとつがVIRTUAFREAK vo.1の開催。
KizunaAIのオリジナル曲からスタートしたVtuber×クラブミュージックの流れの重要なイベントとなっていきます。

VRChatでは八月二雪が4月に路上ライブを行うなどこちらも黎明期。



年が明けて2019年、特異点と呼ばれたライブの一つ目が年始1/12
樋口楓1stライブ「KANA-DERO」に開催。

もうひとつの特異点は8/1
花譜1stワンマンライブ「不可解」。

どちらともバンド隊を引き連れてのリアルイベント。

ニコニコ超会議やVサマ、Vソニ、FAVRICや、HIMEHINAやAZKiなどそれぞれのVtuberのライブが開催されました。アイドル部の周年イベント、にじさんじも両国国技館でのイベントを開催。
VR・リアル問わずこの年はまさにVtuberのライブが一気に成熟した一年でした。

また、バーチャフリークのvol.2~5までは同年です。VirtuaREAL発売やMarprilのデビューなど一層クラブユースな楽曲に注目が集まりました。
「twinkle night」「ネオンライト」がクラブアンセムとして人気がありましたね。

さらに、Vtuber楽曲大賞の第1回が開催。
V紅白では参加者に加え142曲の動画が紹介されました。
これらからも歌を歌うVtuberが増加したことがここからもうかがえると思います。

これは私が参加していたdiscordでの話にはなるのですが、非公式花譜ファンサーバーでのVtuber楽曲鑑賞会が始まったのがこの年の6月、VVAF(Various Virtual Artist Fans)が最も稼働していたのもこの年と、Vtuberの音楽を聴く側も増え、布教しあう環境が構築されていた年だったと記憶しています。

VRChatのアーティストもmemexのデビュー、AMOKAの動画投稿がこの年です。渚乃奏やキヌも注目されていました。
また、THE BINARYや小宵がclusterでのライブを行ったのも2019年。


そして2020年。
最初の大きな出来事はホロライブ1st fes.「ノンストップ・ストーリー
ここからホロライブのアイドル路線が明確化。

界隈全体が絶好調の最中、起こったのがコロナショック
Vtuberのリアルイベントがここから多くが中止、延期されていきました。

この中で開催されたのがAZKi「音楽を止めるな」の第1回。
100組以上のVtuberのオリジナル曲が集められ48時間ノンストップで流されました。
「音楽を止めるな2」では250組に増加。

同様の試みとして、花奏かのん「Vおうちフェス」も開催。

またDJ TAKUYA the bringerのラジオ番組VMDJもスタート。

「Vtuber楽曲のファン」やVtuberの楽曲をdigする文化が強化される1年になります。

クラブイベントでは「D.I.Y」や「Beep☆CARAMEL」など様々な曲が人気を獲得。
少しずれますが、バンダイナムコの新IP「電音部」が発表され声優やコンポーザーにVtuberが起用されることが発表されます。

にじさんじからは「SAMASH The PAINT!!」の発売や「Rain Drops」の結成。樋口楓・月ノ美兎メジャーデビュー。
ホロライブから森カリオペのデビュー、星街すいせい移籍、両者のオリジナル曲のヒット。その他メンバーもソロ・ユニット様々な形式でのリリース。
など、2大事務所も楽曲に注力をしていきます。

アーティスト路線の拡充だけでなく「それゆけ!学級委員長」「Ahoy!!我ら宝鐘海賊団☆」などキャラソンに振り切ったオリジナル曲もリリースがありました。



2021年は2020年を踏襲・拡大する流れ。

この春に開催された「音楽をとめるな3」は400組以上、配信時間72時間という異次元に突入。ホロライブ・神椿・774・バルス・ライブユニオンをはじめ個人・企業・VRCなんでもござれ。

えのぐが「高校野球 都道府県別大会テーマソング」、V.W.Pが「マブラヴ」オープニング起用など様々な話題がありました。

秋にはにじさんじ・葛葉メジャーデビュー。
ホロライブ・星街すいせい1st アルバムリリース。

両事務所、歌の拡充で曲数を相当数確保。
星街すいせいはアルバムリリースで不動の地位を確保できたと言っても過言ではないです。

イベントも配信での無観客開催が通常化してきました。

この秋以降厳しい状況が続きます。
前年でV紅白は終了、イノナカミュージック解散により「音楽を止めるな」は白紙、バーチャフリークも終了とそれまでVtuberの音楽を下支えしていた存在がない状態で2022年に突入します。


2022年

上半期は、奏天まひろ、江戸レナ、ハラノオニ、ココツキ、そしてキズナアイとシーンにとって痛手過ぎる活動休止が相次ぎました。

また、クラブシーンは全国各地でイベントが開催されるも、逆に全国で共通するアンセムが生まれにくい状況。

「こういう曲がVtuberの音楽で人気があるよ」と言いづらい状態です。

その中で、Midnight Grand Orchestraの「SOS」はやはり強い。


にじさんじはアニメ・ドラマタイアップが目立ちました。
叶もメジャーデビュー。
そしてNornis(ノルニス)の結成はかなり力を入れているようです。


神椿の花譜は全V未踏の日本武道館でのライブが決定


TikTokではぼっちぼろまるさんの楽曲がバズ

billboard TikTok Weekly Top20を5週連続1位

根本凪、Vtuberデビュー


REALITY配信をしているパン野実々美


と大きな話題も多いです。

花鋏キョウの活動再開

と去るだけでなく戻ってくる人も


現状は、にじさんじ、ホロライブ、SONY、avex・Thinker、など大きなプロダクションが目立ちがちで個人には厳しい時期であろうと言えます。

かといって資本があれば大衆受けするかと言われればそういうわけでもなさそう。

閉塞感を感じる現状で、大手はいかにシーンの外に出れるか、小規模はどのようにシーンの中で広まるか手探りながら活動しているようです。

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