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【世界のコロナ事情】強毒化した変異は感染爆発した場所で起こる?を検証する

「ワクチン未接種者の間で感染爆発を起こしていることで強毒株ができている」「未接種者が感染爆発を起こしたせいでブレイクスルーできる変異が起こった」「未接種者がワクチン接種しない限り、変異株が出現し続ける!」等々、バイデン政権やファウチ博士とマッドな科学者たちの、未接種者批判が続きます。

先日、FDAがファイザー社ワクチンを正式承認したことで、「打たない理由はなくなった。さっさと打て」という圧力が一層強まっています。・・・治験中なのに、大急ぎで承認するところがもう怪しすぎます。EUAで、使用ができるようになっているのですから、わざわざさまざまなステップを無視して、承認する必要が果たしてあったのか? それを考えると、今回の承認はあくまで強制力を持たせるための権威付けという、科学を無視した政治的決定だったかと思います。正式なプロセスで承認された医薬品でさえも、そのうち3分の1が市場に出回った(患者に投与した)数年後、大きな安全性の問題を抱えていたという調査が出ています。

冒頭のような未接種者批判は、感覚的にはおかしいと思うのですが、いざ直接言われた時のために、きちんと説明できるように(勘が正しいか確認することを含めて)準備しておこうと思います。

ウイルスは意外と賢い!?

生物か否かという議論があるウイルスですが、そのサバイバル力はすごいと言われています。ウイルスは宿主である人間がいないと生きていけないため、生き抜くためにいかに人間を利用するか?を考えているという説があるからです。

例えば、ノロウイルスは、もともと2枚貝の中にいたものが、人間が貝を食べることで、人間の体に入り込みます。人体で増えたウイルスは、排泄により下水に流れ、それが回り回って2枚貝の所に戻り、再び人間に貝が食べられることを待っているという感染経路で生き延びていたそうです。これではちょっと効率が悪いということで、トイレで次の人間の体内に忍び込めるような自分(ウイルス)に変異。しばらくはトイレを介して感染が広がりますが、人間の方もバカではないので、いずれは感染経路=トイレを突き止め、トイレで感染が広がらないような対策を行います。

トイレでのサバイバル作戦(感染)に失敗したウイルスは、今後は人間の体にトリックをかけていきます。トイレに行くことが間に合わないような、嘔吐や下痢の症状を起こさせるというのです。一般的に、熱や咳等のウイルス感染時の症状は、ウイルスと闘った結果に生じるものだと言われています。ところが、ウイルスにも、人間の症状に影響を与える力があるのではないか?という説もあるようです。これは賢くないですか?敵ながら、ちょっと感動してしまいました。

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このようにウイルスが感染拡大しようとするときには、一般的に弱毒化すると言われています。たくさんの人間に感染して、フルパワーで宿主を殺してしまうと、ウイルスが”次の生活の場”(人体)を失うからです。

スペイン風邪の研究から分かったウイルスの特徴

一方、ウイルスは強毒化するケースは、ウイルス自体が何らかの緊急事態にあり、宿主を殺す危険があっても、強毒化によってでしか生き残れない時に起こると言われています。例えば、他のウイルスが同様に流行すると、そのウイルスよりも、人間を占領できるように強くなるそうです。人間を1つの限られた領土とすると、その領土の取り合いが行われる感じです。

さらにスペイン風邪の際には、第一次世界大戦中だった当時の情勢がウイルスの強毒化に影響を与えたと言われています。ウイルスを強くした当時の情勢とは、”たくさんの兵士が死亡していく”ということです。どういう理由であれ、次に感染しようとする宿主の数が少なくなっていくと、数少ない残った宿主の中で生きれるように変異が行われます。実際、スペイン風邪の死亡者は、激戦地にいた兵士に多く、激戦地にいた兵士が祖国に帰る際に、強毒化したウイルスを祖国に持ち帰り、ばら撒いてしまった・・・それが被害が拡大していった原因だと言われてします。

このようにウイルスの変異はランダムに行われると言っても、ウイルスが生き残るために、ある程度の方向性の中で、ランダムな変異を繰り替えしているのではないかということでした。

ブレイクスルー感染は、未接種者の責任?

まず、一旦感染してしまうと、ワクチン接種済みでも、未接種でも、体内のウイルス量は同じです。これはUK、アメリカ、イスラエル、どこの研究者もそのような結論に至っているようです。ただ、未接種者の方が感染者数が多いのだから、何回もコピーしていく中で、ブレイクスルーできる変異ができてしまったと言う人もいます。ここで先ほどの、ウイルスの賢い性質について思い出してください。

未接種者の体内には、ワクチン接種でできる免疫(ワク免)はありません。ウイルスが未接種者の体内で増殖しようという時、闘う相手=ワク免がないのに、それに抵抗して勝てるような変異を行う必要がありますか?ランダムに変異していく中で、たまたまワク免に対してくぐり抜けられる変異ができる確率がゼロであるとは言いません。とはいえ・・・

なぜ、ブレイクスルーするのか?そこにワク免があるからだ。

と考える方が自然ではないでしょうか。

新規感染者数増は、ウイルスの強毒化に影響を与えるか?

次のグラフは、強毒化した変異が誕生した国を中心とした新規感染者数の推移についてです。

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”コピーの回数”を考えたいため、100万人あたりに調整しない実数のグラフを使いました。インドとアメリカの感染者数が突出しています。インドに関しては、インドでデルタ株が出現したからこれだけの感染者が出たのか、これだけ感染者が出たからデルタが出現したのか、このグラフだけではわかりません。

ただ、感染者数が多いところ(コピー回数が多いところ)で強毒化株が誕生しているのだとするならば、”注意すべき変異株”が出現した、ブラジル、UK、南アよりも、アメリカで強毒株が出現して当然のように思いますが、実際にアメリカではそのような変異株が出現していません。(下のグラフで、UK、南ア、ブラジルは最も感染者数が多かった際にも、青い帯の範囲で収まっています。)

”新規感染者数増は、ウイルスの強毒化に影響を与える”という専門家の方には、アメリカで強毒株が出現しない理由について、伺ってみたいものです。

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感染者数増に影響を与える要因

どの国にも、グラフが波形を描いている時期があることから、”感染爆発”は、各国で起こっているには違いないかと思います。ただ、アメリカとインドで、感染爆発が起こった際、なぜ新規感染者数がここまで大きくなるのか?を考えた際、考慮に入れるべきは下記の数字です。

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インド、アメリカは世界人口ランキングの1位と2位。新規感染者数を実数で比較する場合、”宿主(人口)の多さ”が影響します。実際、100万人あたりに調整する(下記のグラフをご覧ください)と、インドの感染者数はたちまち小さくなります。一方、人口の少ないイスラエル(922万人)が突出してきます。ちなみに、中国のデータに触れていないのは、公式の人口データでさえも、中国の数字は正確さに問題があるため、データとして使えないためです。

100万人あたりの新規感染者数比較

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結論として・・・

結局のところ、ファウチ博士や政権が行なっている”未接種者が全て悪いキャンペーン”には、科学に基づいているわけではなく、単なる政治キャンペーンじゃないかと、今回も感じています。マスク・ポリシーの初期の混乱から、彼らの”助言”は「ん?」っていうものが多かったのですが。何か1つでも、本当に対策となる助言があったのか?と思うほどです。

個人的には、変異株に関連するのは、”死亡者数の多さ”の方ではないかと考えています。それは”ウイルスは意外と賢い!?”のところでご紹介した、スペイン風邪の時の研究の件があるからです。次回は、【世界のコロナ事情】死亡者数と強毒化した変異株の関係について、考えていきたいと思います。


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