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次のパンデミックは麻疹(はしか)!?

2021年9月米国大統領:隔離可能な伝染病リストに麻疹を追加

ワクチン義務化がなぜややこしくなっているのか?の原因に、連邦政府にその制限がないからということがあります。

■参考:米国ワクチン義務化闘争・最新情報【VS コロナファシズム(4)】

この調べものをしていた時に、大統領令で発行された義務化について確認してみたのが下記の表示なります。

米国ホワイトハウス・ウェブサイトより、PDAをダウンロードし、作成

青色で囲んであるのが新型コロナに対する”バイデン ・ワクチン義務化”ですが、同じ9月に”麻疹(はしか)”に関する命令も、発行されています。発行理由は、アフガニスタンからの難民を受け入れたところ、麻疹の患者がいたというものです。

[ワシントン 17日 ロイター] - バイデン米大統領は17日、アフガニスタンから米国に到着した難民の一部がはしかに感染していると診断されたことを受け、隔離措置を要求することが可能な伝染病リストにはしかを追加する大統領令に署名した。
これにより、保険当局ははしかと診断された人やはしか感染者と接触した人に対し自己隔離命令を出す権限を持つことになる。隔離措置の内容や期間などの詳細は不明。
ホワイトハウスは先週、4件のはしかが確認されたため、アフガニスタンから難民を運ぶ航空便を一時的に停止したと発表した。

https://www.reuters.com/article/usa-healthcare-measles-idJPKBN2GD26V

「4件の麻疹で大統領命令?」とはいえ、気になることはいろいろあったため、そのままになっていたのですが、今回、オミクロン株が出現して、再び、麻疹が妙に気になって、調べてみました。すると、CDCが次のようなレポートを出していました。

CDC”グローバル・イミュニゼーション”:世界的な麻疹のアウトブレイク

CDC:https://www.cdc.gov/globalhealth/measles/data/global-measles-outbreaks.html

この記事の内容にいく前に、CDCの”Global Immunization”についてですが、下記のような説明がありました。

CDCのGlobal Immunization Division (GID)は、世界の公衆衛生の中でも最も効果的なミッションの一つである、致命的な病気に対するワクチン接種に携わっており、毎年200万人から300万人の命を救っています。GIDは、さまざまなパートナーと密接に協力しながら、伝染病や生命を脅かすワクチンで予防できる病気から世界の市民を守っています。

https://www.cdc.gov/globalhealth/immunization/default.htm

CDCの一部門で予防接種を担当しているところのようですが、この部署が今年10月、”世界的な麻疹(はしか)アウトブレイク”と題するレポートをアップデートしています。それによると、米国を含む世界中で、麻疹のより大きな流行が発生するリスクが高まっているというのです。理由は、新型コロナ。パンデミックが起こったことで、約41の国が2020年または2021年の麻疹キャンペーンをすでに延期しているか、延期する可能性があり、このことが麻疹の流行のリスクを高めていると言います。

https://www.cdc.gov/globalhealth/measles/data/global-measles-outbreaks.html

麻疹とは?

以下は、CDCの同ページからの抄訳です。

麻疹は非常に感染力が強い病気です。保護されていない10人のうち約9人が、麻疹ウイルスに触れることで感染します。ある地域で報告された症例数が予想された症例数よりも多かった場合に”麻疹のアウトブレイク”が宣言されます。

アメリカを含め、ワクチンを接種していない人やワクチン不足の人がいる地域で、流行が起こる可能性があります。現在、世界のあらゆる地域で麻疹の大流行が起きています。麻疹は、感染した旅行者が米国に入国または通過する際や、他国から帰国した米国の旅行者が感染することで米国に侵入する可能性があります。

米国では2000年に麻疹の排除が宣言されましたが、2019年には米国の31州で約1,300件の麻疹症例が報告されており、これは1992年以降で最多となっています。2019年に米国で発生した麻疹のアウトブレイクは、いずれも旅行に関連したケースで、米国内のリスクのある集団(麻疹ワクチン未接種または未接種)に到達したものでした。

CDCはパートナーと協力して、世界的な麻疹のアウトブレイクに立ち向かっています。

https://www.cdc.gov/globalhealth/measles/data/global-measles-outbreaks.html

感染したらほぼ確実に症状が出るという点や、治療薬がなく、発病してからは対処療法しかほぼないという点では、現在のコロナよりも注意が必要な感染症です。

大統領令が気になった点

大統領令の一覧を見て、”隔離可能な伝染病リストに麻疹を追加”がなんとなく引っかかった理由、それは”麻疹はワクチンで防げる病気だし、再感染もないのになぜ隔離が必要?”ということです。

CDCも”CDCが世界の麻疹・風疹に関与する理由”で、ワクチンで防げる病気としています。

麻疹と風疹は、「ワクチンで防げる病気」(VPD)と呼ばれています。これは、ワクチンがスケジュール通りに推奨されていれば、他の人がこれらの病気にかかったりうつしたりするのを防ぐことができるということです。
麻疹や風疹の感染による死亡や障害は、すべて防ぐことができます。

https://www.cdc.gov/globalhealth/measles/why/index.html

CDCは、”麻疹や風疹の感染による死亡や障害は、すべて防ぐことができる”と考えているにも関わらず、”保険当局が麻疹と診断された人やはしか感染者と接触した人に対し自己隔離命令を出す権限を持てる”という大統領令を出す必要があったのでしょうか?

同じCDCのページを見ると、アフとブレイクによるコストが書かれてありました。

麻疹は、家族の経済的損失につながるだけでなく、地域や国の保健システムに大きな負担をかけます。例えば、エチオピアの家庭では、麻疹にかかった子どもの世話をするために1カ月分の収入を失うこともあります。
麻疹のアウトブレイクへの対応には資源が必要であり、米国を含めた保健システムにとって高額な費用がかかります。2001年から2018年までに米国外で発生した麻疹のアウトブレイクに関する10件の研究を含む文献調査では、研究者らは、1症例あたりのコストを約7,000ドルから76,000ドル、アウトブレイクあたりの総コストを約10,000ドルから100万ドルと推定しています。最近の研究では、米国で72例の麻疹が発生した場合、関連コストは340万ドルと推定されています。 
このような実質的な金銭的コストに比べれば、麻疹と風疹の予防は公衆衛生上の”ベスト・バイ(最も経済的な選択肢)”と言えます。
推奨される麻疹・風疹ワクチン2回分の費用は、子ども1人あたり2ドル以下です。

https://www.cdc.gov/globalhealth/measles/why/index.html

これを見て、お役所としては、予算獲得したいのかなと一瞬思ったのですが、これは最後の”だからワクチンを打ちましょう”をするための数字でしかないように思います。

麻疹パンデミックのリスク要因について

日本NIIDレポート:”海外の麻疹―2019年の流行状況について”

日本の専門機関は、どう考えているのだろう?と思い、国立感染症研究所(NIID)の発信している情報をチェックしていると、2019年の麻疹の流行状況についてのレポートがありました。

海外の麻疹―2019年の流行状況について (2020年4月27日)

2019年と2021年とで流行しているエリアが異なるようなのですが、ここに出ていた国と症例数を先ほどの表の横に並べてみました。

データは、米国CDCと、日本のNIIDのサイトより

真ん中の2021年予測は、3〜8月までの症例数を大体2倍にしたものです。2019年に最も症例数が多かったのはマダガスカルの12万件で、ナイジェリアやパキンスタンが今のペースで増えたとしても、ケタが違います。とはいえ、2021年が終わるまでわからないことですが。

マダガスカルの麻疹対策

NIIDのレポートには、2019年に症例数が最も多かったマダガスカルでの対策についても紹介されていました。

アフリカ地域(AFR)における症例報告数は2018年を上回る197,683例であった(2018年:55,951例)。最も症例報告数の多かった国はマダガスカルで, 報告数の65%を占める127,579例の大流行が発生した。次いで, ナイジェリア, コンゴ共和国でも10,000例を超える流行が発生している(ナイジェリア:27,990例, コンゴ共和国:13,418例)。
マダガスカルの感染者の約90%は0~25歳以下で, ワクチン未接種/1回接種者であった。マダガスカルにおける0~25歳以下の第1期麻疹含有ワクチン接種率は63±8.3%で, 第2期の接種は実施されていない。このような状況から, マダガスカルでは, 2019年に9か月~14歳児, 2020年に9~54か月児を対象としたアウトブレイク対応/ワクチンフォローアップを実行, 計画している。
マダガスカル, ナイジェリア, コンゴ共和国で流行しているウイルス遺伝子型はB3型であった。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/2501-related-articles/related-articles-482/9573-482r04.html

マダガスカルでの感染者は、ワクチンが未接種者か、1回(2回で完了)のみの接種者が90%ということでした。そもため、2019年と2020年の2回でフォローアップ接種を行ったようです。
CDCは、今年の麻疹の感染拡大の理由を、”約41の国が2020年または2021年の麻疹キャンペーンをすでに延期しているか、延期する可能性があり、このことが麻疹の流行のリスクを高める”としていますが、少なくとも2019年の分は行われた可能性があります。

2018年の麻疹流行を抑えた国

2018年の流行を2019年には随分抑え込めた国もあるようでした。2018年との比較で、2019年の症例数が3分の1まで減少したエリアに”東地中海地域”があります。文章をまとめたのが下記の表になります。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/2501-related-articles/related-articles-482/9573-482r04.html

全ての年齢を対象にするのではなく、麻疹にかかりやすい低年齢の子どもを対象としていますが、それでもワクチン効果により、症例数のケタがそれぞれ1つ減っています。

低栄養と麻疹

ここで1つ考慮しなければならないのが、麻疹の症例数が多い国のリストに、発展途上国が多いことです。途上国の幼児の死亡原因の70%は感染症とされていますが、同じ感染症にかかったとしても、日本ではそこまで重症になるケースはないかと思います。個人的には、私の麻疹に対する免疫は、病気になることで得た獲得免疫です。昔は”子どものうちにかかっとく方が大事に至らない”のような考えもあったかと思います。大きな要素は栄養状態。

低栄養と関連する感染症として報告が多いの は,肺炎,細菌性・ウイルス性下痢,麻疹,結核等で,低栄養では,これら感染症の発症や死 亡のリスクが高まることが示されている。(中略)途上国の幼児の死亡原因の 70%は感染症と されているが,その大多数は栄養不足が背景に あるとされている。

低栄養患者における感染症  https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/108/11/108_2291/_pdf/-char/en

実際、先ほどの麻疹発症数ランキングの上位10か国の栄養失調による死亡割合を調べてみると、ほとんどの国が25位以内に入っています。

画像中に表示しています。

アフガニスタンの事例

アフガニスタンは、ワールド・ヘルス・ランキングスでは、1.9%となっていますが、データが取れていないのではないかと思います。とういうのも、国連は最近、年末までに5歳未満の子ども100万人が命に関わる「重度の急性栄養失調」のため治療が必要となり、この他330万人が急性栄養失調に陥る恐れがあると警告しています。

日本NIIDのレポートでは、ワクチン接種により、麻疹症例数を2019年には119人まで減らすことができたアフガニスタンですが、CDCのデータによると、2021年3月〜8月の間に、1,298人にまで症例が再び増加しています。アフガニスタンの場合は、栄養失調が麻疹の症例数増に与えている影響が無視できないかと思います。

コロナよりも麻疹ワクチンを

ちなみに、麻疹の症例数が多かった10カ国のコロナの状況は下記の通りです。

Our World in Data

突出している緑は、インドがデルタ株禍に見舞われた時のものです。そんなインドも今は落ち着いています。WHOは「発展途上国にコロナワクチンを!」と言っていましたが、必要なワクチンはむしろMMR(麻疹、おたふくかぜ、風疹の3種混合ワクチン)の方ではないでしょうか?

アメリカの麻疹パンデミック・リスク

ワクチン接種

ワクチンと十分な栄養が麻疹のアウトブレイクを防ぐことがわかりました。そこでアメリカの麻疹パンデミック・リスクについて検証してみます。

まずはワクチン。アメリカでは麻疹はMMR(麻疹、おたふくかぜ、風疹)ワクチンとして接種しますが、ほとんどの州で学校(大学を含む)の進学時に必要な予防接種リストの中に入っています。
最も接種率の高いマサチューセッツ州で98.3%、最低のミズーリ州で85.8%です。(データは、https://www.worldatlas.com/articles/mmr-vaccination-rates-in-us-states.htmlより)

アメリカ全体では92%で96位、ちなみに、日本は接種率97%で39位です。90%以上が116カ国、80%以上が157カ国。50%以下の国は、7カ国です。(データはワールド・アトラスより

CDCはウェブサイトの中で、1度も接種していない成人は最低1回の接種を進めています。特に、海外旅行や妊娠の予定がある人には、免疫があることを確認し、なければ接種を勧めています。そのほか、ヘルスケアで働く場合には、接種証明が必要になりますし、ビザ申請の時にも、接種証明が必要になります。

母子手帳等の接種証明を持ち合わせていブレイクを防ぐことがわかりました。そこでアメリカの麻疹パンデミック・リスクについて検証してみます。

まずはワクチン。アメリカでは麻疹はMMR(麻疹、おたふくかぜ、風疹)ワクチンとして接種しますが、ほとんどの州で学校(大学を含む)の進学時に必要な予防接種リストの中に入っています。
最も接種率の高いマサチューセッツ州で98.3%、最低のミズーリ州で85.8%です。(データは、https://www.worldatlas.com/articles/mmr-vaccination-rates-in-us-states.htmlより)

アメリカ全体では92%で96位、ちなみに、日本は接種率97%で39位です。90%以上が116カ国、80%以上が157カ国。50%以下の国は、7カ国です。(データはワールド・アトラスより

CDCはウェブサイトの中で、1度も接種していない成人は最低1回の接種を進めています。特に、海外旅行や妊娠の予定がある人には、免疫があることを確認し、なければ接種を勧めています。そのほか、ヘルスケアで働く場合には、接種証明が必要になりますし、ビザ申請の時にも、接種証明が必要になります。

母子手帳等の接種証明を持ち合わせていない私は、ビザ申請のときに1回、さらにその時の接種証明のコピーを取っていなかったため、ヘルスケアで勤務する際にもう1回・・・。アメリカではもともと予防接種の副反応に対してはおおらかな考えを持っているようで、”たくさん受けると、もっとプロテクトしてくれる”くらいの認識です。

CDCのお勧めとしても・・・・。

麻疹やおたふく風邪の流行時には、推定される免疫の証拠がない人は全員、MMRワクチンの接種を最新の状態にしておく必要があります。また、すでにMMRワクチンの接種を受けている人の中には、病気に対する予防効果を高めるためにMMRワクチンの追加接種を勧められる場合があります。

https://www.cdc.gov/vaccines/vpd/mmr/public/index.html

麻疹証明を持ち合わせなかった私は、ビザ申請のときに1回、さらにその時の接種証明のコピーを取っていなかったため、ヘルスケアで勤務する際にもう1回・・・。アメリカではもともと予防接種の副反応に対してはおおらかな考えを持っているようで、”たくさん受けると、もっとプロテクトしてくれる”くらいの認識です。

CDCのお勧めとしても・・・・。

麻疹やおたふく風邪の流行時には、推定される免疫の証拠がない人は全員、MMRワクチンの接種を最新の状態にしておく必要があります。また、すでにMMRワクチンの接種を受けている人の中には、病気に対する予防効果を高めるためにMMRワクチンの追加接種を勧められる場合があります。

https://www.cdc.gov/vaccines/vpd/mmr/public/index.html

栄養状態

続いて、栄養状態ですが、アメリカの栄養失調による死亡割合は、0.90%で102位、ちなみに日本は、0.43%で123位です。0.1%以下が28か国あることを考えると、日本もアメリカも残念ながら、”低い”とはいえないのですが、先ほどの麻疹発症数ランキングの上位10カ国のほとんどが同20%であったことを考えると、改善したほうが良いものの、麻疹のリスク要因になるほど、大きくはないのではないかと思います。

深まる大統領令の謎

以上のことから、麻疹パンデミックを本当に懸念するのであれば、最重要事項は、”隔離”よりも”ワクチン”、そして、コロナのリスク要因:肥満対策にもなる、”栄養のバランスの取れた食事の啓発”ではないでしょうか?

コロナに関しては、およそ憲法違反をスレスレのことをしながら(判決はこれからであるものの、全ての義務化が裁判所により一時凍結中)、国民の就業や就学の機会を奪ってまで、治験中のワクチンを打たせようとしているのにもかかわらず、全く触れていないのは何故でしょうか?せめてMMR接種の推奨くらいは、メディア等使って、アピールした方が良いのではないでしょうか。メインストリームメディアは、政権の”PR機関”にすぎないのですから難しくないことです。

麻疹についての大統領令は、結局、スッキリしないままなのですが、いずれにしても、”免疫力をあげる生活”は、コロナを初め他の病気対策にも、アンチエイジングにも有効ですから、健康的な生活を楽しみながら送りたいものです。


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