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テキサスのマスク解除はなぜ成功した?ーーテキサン視点での考察

テキサスがマスク着用義務を解除=厳しい政策をとっているカリフォルニアやニューヨクと感染者数の増減が変わらないことに関するコラム

マスク着用義務の解除後、州民が一斉にマスクを外したかといえば、そうではありません。テキサスは日本の約2倍の面積があります。同じ都市部でも、メディカルセンターやNASAのあるヒューストン(リベラルな都市部の中では保守の方)と、IT関連のハイテク産業や大学が集中したオースティン(完全なリベラル)では様子が違いますし、都市部を一歩離れれば、また全然異なってきます。

州外に出にくかった昨年からの1年間、テキサスの各所を回るには回ったものの、私が観察できたのは、あくまでも、自分が行動した範囲のテキサスです。

 マスク着用義務解除後のテキサス

解除後も、スーパー等の店内ではマスク着用が引き続きリクエストされているところが多かったように思います。変化があったと感じたのは、6月中旬になってからのことです。スーパー等でマクスがリクエストから「オプション」として案内されていました。歯科医でも、マクスがオプションとなったと同時に、検

温がなくなっていました。レストランは、もともと衛生管理を徹底させた上で通常営業をしているとこと、席数を減らしているところ、テイクアウトのみにしているところと様々でしたので、それぞれの状態から少しずつ緩和させていく形ではないでしょうか。

一般の人はどうか?というと、6月中旬の週末のコストコで、3分の1くらいがマスクなしでした。試食コーナーにも、以前ほどではないにしても、家族連れを中心に立ち止まる人が戻っているように思いました。ちなみに、7月19日時点での同じコストコ内でのマスク割合も同じくらいでした。

マスク解除になったからといって、マスク着用している人が責められるわけではありません。教会や小規模の集まりについても、それぞれが話し合って安全だと思う選択肢を取っていているという印象を受けています。免疫を下げる1番の原因はストレスと言われています。異常な生活形態を要求されてからもう1年以上たちます。減少しているとはいえ、決してここで油断して良いわけではないというのは、おそらくある程度の教育を受けている人なら理解できることです。

なぜうまくいっているのか?の考察

昨年の選挙以来、保守の州として注目されるようになってきたテキサスですが、アメリカでの保守とは自由を大切にする人たちです。アボット知事が行った政策とは、そのような自由を尊重した政策だといえます。ロックダウンやマスク着用の是非に関する研究はこれから出てくるのだと思います。個人的には、感染者数を抑制する指標の中に、「リーダーシップ」や「民意の高さ」も入ってくるのではないかと思います。

前者は、アボット知事のコロナ対策。自分の責任で、その都度適切だと思うことを実行していることは、現状が困難であっても、明るい未来を思い描くことが可能になります。エンドレスと言われて、もうひと頑張りしようなんて思える人はいないのです。さらに、市民には厳しいロックダウンを強いておきながら、自分は飲食店でパーティを行ったり、州外に旅行に行ったりするリーダーのもとで暮らすことは、それだけでかなりのストレスになります。そのリーダーの行動を見ていると、自分たちがやらされていることは意味のないことだと感じてしまう(バレてしまう?)からです。

後者は日本です。ワクチンで抑え込んだ!という国の感染者数と、感染者爆増!と言っている日本の感染者数は、ほぼ同じか日本の方が少ないことが多いです。国も地方自治体もやってることがめちゃくちゃですが、他国に比べたら、「対策がうまくいっている」部類に入るのは、総じて民意が高いということなくしてありえないと思います。日本人がダメだというプロパガンダに騙されるのはもったいないです。科学を一切無視した政治と、コロナと闘う気があるのか疑問が残る対応の医師会・・・このグタグタ感で、諸外国に比べれて抑え込めているのは、国民力あってこそ。何かにつけて、日本人サゲする勢力に、自己免疫まで下げられないようにしたいものです

マスク義務解除後のテキサスも、これに当てはまると思います。自由を重視するテキサン(テキサス住民)をネアンデルタール人扱いし、感染者爆増を予想した人もいました。彼らは自分たちをリーダーとして選んだ住民に対して、適切な判断ができない人たちだと評価していたようですが、その予想は見事に外れました。一斉ではなく、徐々に通常化していっている街の様子からも、住民がその時々でベストな選択肢を考え、行動していることは明らかです。住民が適切な判断ができなかった時があったとすれば、それはむしろそんなことを言うリーダーを選んだ時かもしれませんね。

ただし、テキサンが皆同じ方向を向いているかと言えば、それはまた別の話です。ワクチン接種派と未接種派の二極化は、しっかりと存在します。ここはもう無理かなと思っています。残念ながら。このことは次回シェアさせて頂きます。


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