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米国コロナファシズムVSテキサスの医師(3)既存薬へのメディアの悪意ある印象操作

製薬会社への忖度記事はいつから?

ステラ・イマニュエル博士らコロナの最前線で闘う医師グループが、既存薬であるヒドロキシクロロキンがコロナ治療に有効だとスピーチしたことに対し、陰謀論扱いしたメディアですが(*1)、パンデミック初期には、既存薬を活用した治療法の確立しようとする医師に対して、好意的な記事を書いていたということを前回(*2)、ご紹介しました。

*1:米国コロナファシズムVSテキサスの医師(1)早期治療推進者は陰謀論者!?

*2:米国コロナファシズムVSテキサスの医師(2)患者を救うために必要なもの

メディアが既存薬を使った治療にネガティブな反応を示し出したのには、広告主である製薬会社への忖度があったと推測できます。

プロジェクト・ヴェリタスにFOXのテキサス地方局のジャーナリスト、アイボリー・ヘッカーさんがステラ・イマニュエル博士(上記*1の記事に登場)が推奨するコロナ治療薬をFOXが報じない自由を行使していることを暴露した動画もありました。( FOXのお天気コーナーで、暴露予告をする衝撃動画もあります)。彼女はテキサスで既存薬を使った治療で患者を救う医師についての特集を組みたかったようですが、広告主への忖度から、企画が通ることがありませんでした。「助かる治療法があるのに、伝えないのは、視聴者への背任行為だ」と考えての暴露だったようです。広告主への忖度は、CNNのディレクターがハニトラに引っ掛かった暴露動画(コロナの患者数を水増しして、視聴者を脅している・・・ような話も出てきます。)でも語られています。

そうすると、このメディアによる製薬会社への忖度は、いつ頃から始まったのか?それが気になってきました。正確に”この日付”というものはわからないのですが、興味深い構成の記事がありました。

既存薬によるコロナ治療に対し、応援したい?否定したい?

テキサス州の高齢者39名がCOVID-19のヒドロキシクロロキン治療を無事終了、医師が発表(2020年4月14日 ABC WFAA)

概要は、テキサス州ガルベストン郡の老人ホームで、56人の入居者が新型コロナウイルスに感染したことを受け、使用の了解を得た患者にのみ、既存薬のヒドロキシクロロキンを投与したところ、期待以上の成果があったというものです。

記事によると、”ヒドロキシクロロキンに対するテキサス州での最初の大きなテスト”の責任者は、リゾート・アット・テキサス・シティのメディカル・ディレクター、ロビン・アームストロング医師で、使用許可を出したのは、56人中39人。5日間にわたって、ヒドロキシクロロキンを使った治療を行いましたが、全員が回復にむかい、副作用が出た患者はいなかったと言います。

気になったのは、ヒドロキシクロロキンを使った治療結果についての概要を伝えた後のこの段落です。

アームストロング医師は共和党の活動家であり、(トランプ)大統領を支持すると述べていますが、最初はコロナウイルスの症状を持つ患者にヒドロキシクロロキンが効くのかについて疑問を持っていました。「このヒドロキシクロロキンが登場したとき、私は少し懐疑的でした」というのも、実はWHOが当初、あまり効果がないと考えて、研究に含めなかったことを知っていたからです。         民主党は、コロナウイルスに対するヒドロキシクロロキンの効果がまだ証明されていないことを正しく指摘しています。
しかし、もし(トランプ)大統領がこの医薬品に注目しなければ、この医薬品をめぐる政治的論争が起きたかどうかは疑問ですアームストロング医師は「正直なところ、話題にもならないと思います」と言いました。

この情報、この記事に必要でしょうか?ここまで書くならば、なぜトランプ大統領が推奨したのかや、香港からの亡命科学者が「中国共産党の幹部がこの薬を予防薬として服用している」と発言したことも書くべきではないでしょうか。WHOや事務局長のテドロス氏がなぜかウイルスの発生源の中国よりの立場を貫いて、おかしな発表を繰り返していたことも指摘した上で、彼らの同薬に対しての評価を加えてはどうでしょうか。

実際のところは、トランプ大統領の発言がなかった場合にも、マラリア治療の経験からヒドロキシクロロキンに辿りついたイマニュエル博士のケースもありますから、「正直なところ、話題にもならないと思います」の部分は本当にアームストロング医師が発言したか(記者による誘導がなかったか)は疑問が残るところです。

また、前半で効果があった!と言いつつ、”WHOが効果がないと考えた”と、入れ込むことで、この薬の効果の印象を下げようとしているように思えます。「民主党は〜」に至っては、政治キャンペーンか、プロパガンダ的な目的がなければ、完全に不要な文章です。

続いても、この記事をネガティブにするための印象操作剤が投下されます。


需要と供給が、この錠剤の市場に新たな副作用を生み出しています。
20年ほど前からこの薬を飲んでいるという、タラント郡のユーレスに住むサンディ・ディクソンさん。ヒドロキシクロロキンは彼女のループスとの共存に役立っているが、一部の医師がコロナウイルス患者に使用し始めてからは、この薬を見つけるのが難しくなったと言う。
「コロナウイルスの患者に使う医者が出てきてから、薬が手に入りにくくなりましたが、私は毎日、この薬を飲まないと生きていけません」。
クローガー社の広報担当者がWFAAに語ったところによると、テキサスの薬局にはヒドロキシクロロキンの在庫があるとのことです。CVSとウォルグリーンは、処方箋を持っている人全員が確実に入手できるように、これらの薬を制限していると述べています。

ヒドロキシクロロキンがループスと、コロナの両方に効くのであれば、製薬会社にお願いして、増産してもらってはいかがでしょうか?

コロナ治療で必要な患者と、ループス治療に必要な患者、2つのグループをわざわざ対立させるような記事を書く意味がわかりません。

記事ラスト:アームストロング医師は、ヒドロキシクロロキンはCOVID-19の治療薬ではありませんが、彼の経験では、一部の患者の症状の重さを軽減するのに役立つと述べています。

この最後のまとめ方も、薬の効果についての印象が、アームストロング医師が発言したという記事前半の印象と違うものになっています。

記事冒頭:「ほとんどの患者が回復に向かっています」。とアームストロング医師はWFAAに語りましたが、ここで彼は "ほとんどの患者 "と言って、自分の答えを修飾していることに気がつきました。
「まあ、すべての患者がうまくいっていると言っていいでしょう 」とアームストロング医師は付け加えました。

今回の治療対象者は高齢者です。通常の治験は60歳〜65歳以下と年齢制限がついていますから、回復が難しい層を対象としたテストだったと言えないでしょうか。また、症状がどの程度だったのかは具体的に書かれていないのですが、記事には、「この治療法が始まって以来初めて、ウイルスから回復した人の多くが、この48時間の間に外に出て新鮮な空気を吸うことができた」とありますので、軽症ではなかったと推測できます。対象人数は多くありませんが、結果としては”効果的な薬”である可能性を高めたことになります。

いずれにしても、クラスターを起こしてしまったこの老人ホームを、アームストロング医師は助けたのです。老人ホームがクラスターになるケースは各地で見られます。既存薬を備えておくことで、クラスターが起きてしまった時に、素早い対策が可能になるかもしれない・・・そんな実験であったと思うのですが、最初のトーンからは一点、何を伝えたいのかいまいちわからない記事になっています。

今回、コロナ治療に使われているイベルメクチン等の既存の治療薬は、特許切れのものも多く、薬価が安いこと、取り扱いしやすい(保管しやすい)錠剤であること等のメリットがあります。この記事は2020年の4月のものですから、この時点で、全国の老人ホームにこれらの薬を備えるような措置を取っておいたら、クラスター発生時にも対応できたのではないかと思います。もちろん、投与してもなお亡くなるケースはあったかもしれません。それでも、効果が期待できるという薬がありながら、メディアによってその治療の可能性を潰すようなことはなかったのでしょうか。

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