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大晦日と新年のカオスに思うこと

あけましておめでとうございます!

しかし、いつもにも増して、なかなか爽やかには「おめでとう」とは言えない気分ではあります。

というのも、ベルリンの大晦日のカオスのせいでもある。我が家の辺りは比較的静かだったのだが、ここドイツでは大晦日といえば好き放題に花火を上げる日。場所によっては、ロケット花火を打ち合ったりして戦争みたいになる。

リアルタイムの警察ツイートを見ていても凄いカオスだとは思っていたが、翌日のニュースはショックだった。

燃え尽きるバス、壊れた車。火事をわざと起こして、消防と警察が到着したところで四方八方から若者が表れて彼らを攻撃。全く持って受け入れられないフラッシュモブだ。警察と消防では怪我人が続出し、怒りに震えていた。酷いものである。

この動画の消防士の人は、別のカットでは「攻撃してきたのは主に移民背景を持つ若者」と話していた。彼らは移民が嫌われる理由を新たに作ってしまっている。

ベルリンだとトルコ人が多いが、ティーンエイジャーのイスラム教徒の若者は問題を抱えていると思う。この年代のほかの同級生たちはみんな大晦日にパーティをする。主に白人のドイツ人だけど、ほかの移民背景を持つ若者も交じっている。男の子も女の子もアルコールを飲み(ここでは16歳からOK)、踊り、夜通しで楽しむ。

でも、イスラム教徒の若者はこの仲間には入れない。イスラム教ではアルコール禁止だし、女の子は親がパーティに行くことを許さないだろう。マジョリティ側の若者が、彼らがパーティに来ることを受け入れても行けない。

ここからは私の想像だけど、マジョリティの子たちがパーティで男女混じってキラキラと楽しんでいる間(少なくともそう見える)、イスラム教徒の男の子たちは大晦日に花火と爆竹で危険な遊びをする以外にやる事がないのかもしれない。そして、日ごろの鬱憤もあってエスカレートし過ぎたのではないかと。例えばトルコで育って彼らの文化で大晦日を過ごしたら、きっとこんな馬鹿なことはしないのではないだろうか。

移民としてどこかの国に住むということはやはり難しい。ここまで極端にならずともどうしても文化の衝突が起きるし、しばし子供たちがしわ寄せを受ける。

今回の事件がきっかけで、花火禁止にしようという議論ももちろん出始めている。禁止にしたらいいし、街主催で大きな花火を打ち上げてほしい。

ちなみに、トップの写真はクリスマスに撮った、ブランデンブルク門前の先っぽが切られたツリーだ。こちらの話もなかなか難しくて困ったものである…。


この記事は別ブログに書いたものを移行したものです。

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