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足助のおばさんと教育 37
時計
はじめて自分の時計を持ったのは、小学校の入学祝いにもらった目覚まし時計です。シンデレラの絵が背景でした。父の知り合いの郵便屋さんが、「何かほしいものがある?」と訊いてくれたので、迷わず「ディズニーの時計!」と答えた結果です。当時は時計というのはそれほど安価なものではなく、隣で聞いていた母があわてて「だめだよ、そんな高いもの」ととりなしてましたが、郵便屋さんは私の願いをかなえてくれました。
時計の読み方を覚えたのも、その目覚ましのおかげでした。本来義務教育では1年生の後半まで時計の読み方は教わらないのですが、私はおかげで、学校へ上がる前から時計の文字盤が読めました。
その時計ははるか津軽海峡を越えて、名古屋まで持ってきたのですが、ある日2段ベッドの2階から落として壊してしまいました。と言っても外側が壊れただけで、時計機能は無事だったので、小学校卒業まで使いました。
そろそろ、手巻き式の時計から、電池式の時計にと時代が移って行ったころですが、中学入学時にもう少し小ぶりのねじ巻き式目覚ましを買いました。お小遣いをもらって「自分で買って来い」と言われたので、ケチったわけです。その時計は本当に安っぽい音でしかも大音量でしたので、ケチったことを後悔しました。
次に買ってもらったのは、高校入学時の腕時計です。「自動巻き♪防水っ♪カレンダア」というCMが街に流れていましたが、私は今度はケチらないぞ、と、少し大人向けにデザインされたブレスレッド風の腕時計を買ってもらいました。相変わらずねじ式です。
その後は、いろいろな機会におまけで時計が手に入る時代になり、子どもたちは(私も)ケータイを時計代わりにしているので、腕時計を買ってやることもありませんでした。
今、我が家には壁掛け時計が5個、置時計もそのくらいDVDやPC、車にもケータイにも時計が付いてますので、時間を知るのに面倒なことはありません。子どものケータイまでは知りませんが、DVD以外の時計はみな2分づつ進めてあります。時計によって少し差がありますが、この2分というのが私のこだわりなんです。(2008年7月22日 記)
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