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足助のおばさん 田舎暮らし 226

夫が、トイレの改修をしたりエアコンを増設したり、何かと内藤工務店さんにお世話になっています。そのついでについに「呪いの箪笥」を処理してもらうことになりました。
30数年前、私たちが足助でおじいさん・おばあさんと同居を始めた時、私たちに用意された「小屋の2階」には、5つ部屋がありました。通常なら広くて喜ぶところですが、そのうち3部屋にはモノが詰まった状態でした。その後30年かけて何とか使い勝手を良くしてきたのですが、一つ、大きく私の頭を悩ませていたのが、「叔母さんの一人が出戻った時に置いて行った、最初の嫁入り道具の箪笥」でした。叔母さんはその後再婚されたのですが、当然最初の結婚時の嫁入り道具を持っていくことはできず、「小屋の2階」に置いて行ったままだったのです。私は、とにかくこの箪笥がある状態を改善してほしいと長年夫に訴えてきたのでした。
箪笥の中身も、最初、夫の妹たちの古い衣類がしまわれていたのを、おばあさんに気づかれぬように捨てて、娘息子たちの子ども服に入れ替えてはあったのですが、どちらにしても使わないものです。中身は私が処分して、箪笥本体は、おばあさんが病院へ行く日にこっそり運び出す段取りを内藤工務店さんと打ち合わせました。
「呪いの箪笥」と呼ぶにはそれ相応の不幸な事情があり、叔母さんに同情する気持ちがなくもないですが、そんな箪笥を新婚の私たちの部屋に置いておくおじいさん・おばあさんのデリカシーのなさに私は憤っていたのです。
ちなみに「小屋の2階」は天井が低くて、私自身が用意してもらった箪笥一式は母屋に置かれることになり、私は使うことができずにいます。(2020年6月22日 記)

(元ブログ 呪いの箪笥: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)

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