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足助のおばさんと教育 60

塾の仕事

私が仕事をしている塾は個人指導をうたい文句に小学生から高校既卒生まで、どの科目でも何コマでも受講できる仕組みになっています。座席は一人ずつパーテーションで区切られており、生徒4人に先生一人、4人の生徒は学年もやってる教科も一人ずつ違います。
一コマは90分ですが、座席入れ替えのため、5分ほど時間をあけています。今は、受験を目前にした中3生がどんどん入ってきていて、大変活気があります。
「受験生」と言うと、どうも悲壮感を伴って聞こえますが、塾に来て「さあ、やろう」という子どもたちはなかなか気力に満ちたいい面構えをしています。中学3年と言うと、ちょうど金八先生に出てくる生徒たちと同じ世代、と言うことになりますが、この年頃の男の子たちには大人になりきってない、且つもう子どもではない、少し中性的な色気があって、ジャニーズじゃなくてもなかなか魅力的です。もちろん女の子もかわいいですよ。^^)
しかし、親に言われて仕方なしに塾へ来ている小学生は気の毒です。くもんでつまずいて、進研ゼミでつまずいて、最終的にうちの塾へ来ているという生徒は、少なからずいます。公文式の学習方法は、世界的に広がりを見せているらしいですが、積極的に取り組む生徒には成果があっても、うちの塾へ来るような子は6年生になってもまだ2ケタの掛け算を練習しています。もうそんなことをやってる場合じゃないと思うんですが。ええ、くもんも続けながら塾にも来てるんです。その上にスイミングまで行ったりしてるんですから、「教育費が高い」と言われる事情の裏には、こうして塾を掛け持ちしている家庭の教育費もかなりな部分計上されているような気がします。
塾は、学校とは違って目に見える数字を出さなければ生徒がやめていってしまいますので、かなりシビアな指導をいたします。先述した中3生などは、試験問題の解き方を徹底的に教えるわけで、わからない個所があったら「考えてみよう」などと言う悠長な指導はいたしません。速攻正解を見て、何がわからなかったのかを確認して次へ進みます。私が学生時代に学んだ、生徒同士が集団の中で学びあう、なんてこととは対極の指導をしているんですが、これが案外私の性格になじむところがあって、けっこう今の仕事、気にいってるんです。(2009年12月28日 記)

(元ブログ 塾の仕事: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)

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