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足助のおばさん 田舎暮らし 160

ヤフーの解析サービス(2022年11月7日追記:当時はYahoo!ブログ「足助のおばさん日記」だった。)が始まってから、アクセス解析を楽しみにしているのですが、「ベーネレ」とともに「お惣仏」という検索ワードでここを訪ねてくださる方があるようです。

私は、幼い時に親類縁者と離れて核家族で育ちましたので、そういう宗教関係のこととは無縁に育ったものですから、第3者的な興味で、いろいろ亡くなったおじいさん(舅)に尋ねました。そのおじいさんの答えと私の想像ですが、昔は各家にお仏壇を供えるような裕福な家ばかりではなかったことからムラ(惣)の所有の仏様を1年交代でお守りしたもののようです。そういう風習が今も私の住んでいる地域には残っています。

ただ、今はもうみなさんお家に立派なお仏壇をお持ちですので、本来の意味でお惣仏を交代で預かる必要はないわけです。また、その交代の行事がいわば法事であるので、担当の家はことさら家をきれいにして、お汁粉を作ってムラの皆さまをお迎えすると言うことが、だんだん大義になってきました。

また、お惣仏とは別に「女人講」という似て非なるものですが、やはり1年交代でお経を持ちまわるという行事もあり、おととしから、この二つを同時に行うことにとり決められました。自分たちは何とかしきたりを守っているが、次の代に引き継ぐ自信がないという理由です。

ムラを一回りするとおよそ20年になりますので、世代が交代している可能性が高いわけです。

私は思想信条の自由から言えば、ブッダの教えには共鳴するものの根本的には無神論ですので、何がどうなっても構わないのですが、民俗学的にみるとかなり時代性を帯びたこの行事がなくなっていくのはちょっともったいないなとは思います。(2015年12月20日 記)

(元ブログ お惣仏 その後: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)

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