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実感するまで20年

20年近く前に読んだ記事で書かれた言葉なのに、何故か今も覚えている。「日焼けをしない、良い靴とバッグを買う、安酒を飲まない」一番最後の言葉にガツンときた。

2002年8月号のアメリカ版Vougeで、20代から70代の各世代で著名な女性を取り上げた特集記事が掲載されていた。この特集の60代代表として、ローラ・リー・ウッズというアメリカのアート界で有名な女性に「あなたの美の秘訣は何ですか?」という質問の答えが印象に残っている。その答えが「日焼けをしない、良い靴とバッグを買う、安酒は飲まない」だった。どうやらお母様が耳がタコが出来るくらい言っていたらしい。彼女をインタビューした編集者の「すごく肌のキメが細かい」という編集メモを読み、「他の人種と比べて、紫外線の影響や不摂生の結果が出やすい60代の白人女性の肌のキメが細かいんだ」と感心した。若い世代の女優もモデルも美の秘訣を聞かれて「日焼けをしない」ということはよく口にしているけど、「安酒を飲まない」という言葉は後にも先にも聞いたことがない。

クリスマス用の食材を買おうと、近所のスーパーに行った時にワインボトルを眺めていた。何故か「安酒を飲まない」というローラ・リー・ウッズの言葉が脳裏に浮かび、ちょっと高めのワインを買い物かごに入れていた。

ちょっと高いワインは悪酔いがない。翌朝の目覚めもスッキリしていた。

そうだ、ローラ・リー・ウッズはインタビューで「安酒を飲むと、悪酔いしたり二日酔いするのよ。そういうお酒は抜けにくいのよね。」と言っていたような覚えがある。ある程度年齢を重ねて安酒で悪酔いをしたことがある身としては、ただただうなづくだけ。

20年近くかかったけど、体験できて良かった。クリスマスが終わって今度はお正月。安酒はやめておこうっと。


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