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賢いという職業

欧米では12月になると、「Whamageddon(ワマゲドン)」というゲームでSNSが盛り上がるそうだ。

「Wham!」と「Armageddon(アルマゲドン)」でWhamageddon。クリスマス当日まで、いかにWham!の「Last Christmas」を聴かずに過ごせるかを競う。聴いてしまったら、ハッシュタグを付けてそのシチュエーションをポストする。マライアでなくWham!というのが、なんというか絶妙にいい。

ちなみに今年の僕は、24日の昼間に見ていたテレビの料理番組でドボンしてしまった。クリスマス料理特集ともなると、いろんなクリスマスソングを無双することになるのでもう無理だ。でも、案外ぎりぎりまでいけるもんなんだな。

ところで、「聖夜」または「Christmas Eve」というのは、宗教的には12月24日の日没から25日の日の出までのことをいうらしい。

恥ずかしながら僕は、「聖夜」は25日の日没~23時59分、「Eve」は24日の0時00分~23時59分だと思っていた。日本での「クリスマス・イブ」は、24日の0時00分~23時59分であってると思う。

そもそもクリスマスというのは、キリスト生誕祭であるからして、キリストが生まれたタイミングがそれにあたる。すなわち、24日から25日にかけての暗い間ということだ。

2000年も前のことだから、何時何分だったかまではわからない。いずれにせよ、星が光るきよしその夜に、はるばる東方から3人の賢人がベツレヘムの羊小屋にやってきて、処女で妊娠したマリアと、その夫で羊飼いのヨゼフに、その子は神の子やでと告げたのだ。

なんとなく「はるばる」と書いたが、おそらくずいぶん遠くから来たのだろうと思う。なにせ神の子なのだ。世界にたった3人、それを察知できるという賢い人が、そうそうたまたま近くに住んでるとも思えない。

24日の20時とかの分娩で、当日の朝普通にごはんを食べてから家を出てちょうど間に合う感じなら、まあよかったほうだろう。けれど、まじギリ日没の18時過ぎとか、逆に25日の深夜2時とか3時だったら、大変だったろうな。早めに着いて、村で適当に時間つぶしたり、でも寝ないようにして、生まれたら「汝」とか「~なり」とか言って、賢人らしく振る舞わなければならないのだ。平素業務がどんなものかはわからないけれど、賢人というのは、なかなかにヘビーな職種だったんだろうと推察する。

知らんけど。

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