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北京ドタバタ旅行(15)

 北京に旅立つ朝、我が家は実際ばたばたしていました。どこの家でも1週間家を空けるとなるとそれなりの準備が必要であり、おまけに我が家の場合、歩けないもの1名、ほとんど歩けないもの1名、歩けるには歩けるけれど、1年前に腰の骨を折った者1名(母)が行くのですから、まあ、この組み合わせで海外旅行が出来ると言うことは、大概の方が海外旅行が出来るという証明にもなろうかという海外旅行なのです。

 普通の人ならば自宅にタクシーを呼んで、まま、さっとドアなど締めていざ出発となるのでしょうが、我が家の場合は息子を車椅子のまま、道路まで移動しないと行けません。なにぶん母は74才で、父は79才です。当たり前のことが当たり前に出来ません。いや当たり前のことが1番出来ないのはこの私です。車椅子を狭いドアに2、3回ぶつけて、やっと外に運び出します。

 家の前の道路もさして、広くありません。私は普段右側から車に乗り込む癖がついているので、タクシーを左端に寄せても、道路の真ん中あたりに車椅子が来ます。他の車が来ると
「すいません!」
という状況になります。運がいいことにその時は他の車が来ませんでしたのでなんとかドアを開けて乗り込みましたと書くと、すぐに乗り込めたようですが、ここもまた一苦労です。

 私は身長が186センチあるので、足の長さも中途半端ではありません。国産の大型タクシーでも足がじゃまになり、なかなか乗り込めません。ましては運転手さんとは初対面ですから、運転手もどうしたらうまく乗り移すことが出来るか分かりません。こういう状況は多々経験することなのですが、なんとかかんとか運転手は私を右側から座席に乗り移らせてくれました。

前途多難・・・・・・

北京ドタバタ旅行(16)


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