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北京入院物語(42)

 さて、中日友好病院の一般病棟というのはどういうものであるか説明しておきます。
この病院の一般病棟は、すべて14階立ての一番高い建物1棟に集約されています。
4階までは外来で、それより上の階のすべて病棟になります。




 入院の時に保証金が要るのは説明したとおりで、手続き自体はそう変わらないのですが、入院時に風呂桶、スリッパ、パジャマの3点セットを買わねばなりません。
パジャマだけは退院時に返却するとお金が戻ってきます。
きっと昔、病院の備品を持ち逃げした入院患者が多かったと考えざるを得ない仕組みです。

 私が入院したのは12階で、日本語で言うとリュウマチ(風湿病)、糖尿病の患者が入院しています。
この階から上は全て個室でした。
この12階から14階は昔は高幹(高級幹部)病房といわれ、共産党幹部のみが入院していたそうです。
 時が移り、現在本当の高幹病房は14階のみになり、残りの階は個室を好むお金持ちの中国人に開放されているようです。
これらの階以外は4人、6人部屋です。

 私の個室は国際医療部の個室に比べると一回り広く、1階の北向きから、見晴らしのよい12階の南向きになりました。
国際医療部の個室には小さな冷蔵庫がありましたが、そのことを除くと設備は大差ありません。

 窓からは北京のカラッした秋空が広がり、遠くの高層ビルが幾重にも重なって見え、見晴らしは最高です。


眼下にはすぐ近くにある北京中医薬大学のグラウンドと校舎が見えます。
なんだかそれだけでうれしくなります。
付き添いのことを除けば申し分ありませんでした。
北京入院物語(43)

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