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北京入院物語(43)

この12階は西側が私が入院した糖尿病病棟、東側がリューマチ病棟に分かれています。
糖尿病病棟の南側には個室が10部屋、北側には2人部屋が10部屋あり、全部で20部屋30床ありました。



 国際医療部というのは、外国人に対して言葉やサービスにそれなりに配慮がありましたが、この一般病棟というのは、中国社会そのものです。
12階にいる日本人は私1人です。
いや、4階より上の一般病棟に入院している日本人は間違いなく私1人です。

 しかしこの中日友好病院は、幹部候補の看護師を1年間日本の病院に医療技術と語学の研修に派遣しており、たまたまこの病棟の看護師長は、日本に行った経験がありました。

 入院した初日には看護師長から、研修した日本語で問診がありました。

看護師長「エネルギーアリマスカ?」
私    「はぁ・・・エネルギィ・・・ですか?・・・少ないかも知れません」
看護師長「・・・ワタシ、マチガイデス」
私    「?」
看護師長「スミマセン、アレルギーアリマスカ?」

 

この看護師長とはその後2年弱の付き合いになりましたが、最初のような日本語がよく飛び出しました。
彼女は日本語が話したくて仕方なく、私は中国語を話したくて仕方なかったので、中国人の彼女は日本語で、日本人の私は中国語で会話をしていました。
北京入院物語(44)

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