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下剤が手放せない女の話。

一種の摂食障害だと思う。
起きてすぐ体重を量り、ご飯を食べる度、トイレに行く度に量り、運動前後にも量り、入浴前後に量り、寝る前にも量る。
酷い時は飲み物を飲んだだけで体重が気になって量ってしまう。

そんな私は体に良くないと分かりつつ、夕方に下剤を飲むのが恒例になっている。気休めの自制は1日1回1錠まで。効きが悪くなっているのかいつも6時間で来ていた便意は今や12時間後。効いてくるのが遅くなると錠数を増やしたくなる。だけど自制でどうにかこらえている。

私はそうやって体重を減らしている。
本当に良くないと分かっている。

だけどやめられない。

下剤を捨てて飲まないように、なんてものはとうの昔に試している。不安で拒食になった。食べても吐いた。具合が悪くなって職場に迷惑をかけた。ほかの理由をつけて少しの間休ませてもらった。過度なダイエットだ、と知られたくなかった。
だったらもう食べて下剤を飲んだ方がいい、そう思った。

そしたら下剤が手放せなくなった。

一日しっかりご飯を食べて体重が1キロでも増えていたらその日はもう寝るまで体重が頭から離れない。
何も口にしたくない。
その気持ちのまま朝を迎える。
ちょうど朝方下剤が効き始め、出す前に体重を量り出したあとももちろん量る。
ああ、これだけ出た。昨日食べた分は痩全部出た。昨日より少しは痩せた。
効果があると思い込むために。
少しだけほっとして夕食前にまた下剤を放り込む。

明日はもっと痩せていますように。

そしてこれはnoneの現状。

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