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イントロが生み出す高揚感

素敵な出会い

私は今日、とある素敵な曲に出会いました。
それがこちら


THE 2の蛙鳴蝉噪です。
この曲の何がいいかというと、「イントロ」です。

とりあえずリンクを開いて曲を聴いてみてください。初めの10秒とかで構いませんので。

どうですか。
イントロが流れた瞬間に高揚感を感じませんか?
この高揚感について少しだけ語ります。

高揚感の正体

この曲では高揚感を生み出しているものが三つあります。

  • ブリッジミュート

  • 4つ打ちのスネア

  • ハイフレットのベースライン

一つずつ解説していきます。

ブリッジミュートの高揚感

まず高揚感に一番大きく貢献しているのは、
ブリッジミュートだと考えます。

ブリッジミュートはギターのブリッジ部分に手を当て、リズムを刻む奏法です。音が短くズンズンと響くような低音が鳴るのが特徴です。
この奏法では鳴る音が低いため、音程はそこまで重要ではありません。重要なのは「音の長さ」と「リズム」です。

ブリッジミュートが低い音で歯切りの良い一定のリズムを刻むことで、曲に前進力が生まれます。この前進力が新たな始まりを創造させ、高揚感を生み出します。

ブリッジミュートを使ったイントロだと他にもこちらなどもあります。ELLEGARDENのThe Autumn Songです。

イントロを聴いただけでワクワクしてきますよね。
このブリッジミュートが高揚感に最も大きく貢献していると私は感じます。

4つ打ちスネアの高揚感

まず初めに。ここでいう「4つ打ち」は世間一般の意味とは若干違います。わかりやすさを重視して使用していますのでご了承ください。

イントロの高揚感を生み出しているもの2つ目が、スネアが刻む4つ打ちのリズムです。
曲をよく聞くと頭からスネアがカッカッと音を鳴らしていることに気づくと思います。
この四分音符で刻む一定のリズムが曲にさらに前進力を加えています。

ブリッジミュートのリズムに特化したものですね。

ハイフレットのベースライン

最後にこの曲ならではの特徴が、ハイフレットのベースラインです。
最後にもう一度、ベースに注目して曲を聞いてみてください。

どうでしょう。
個人的にはかなり良いベースラインだと感じています。

何がいいか。
それは「構成」です。

まずイントロのベースは基本的にハイフレットを使っています。要はベースの中でも高い音を使っているということです。

ハイフレットを使うことで楽曲に浮遊感が生まれます。土台がいないため曲が少し軽くなっている感覚です。その代わり一定のリズムを刻み、ここでも前に進む感覚を生みます。
ベースが土台から上物に移った代わりにギターがブリッジミュートで土台を埋めます。
先ほども説明した様にブリッジミュートには前進力があるため曲がどんどんと前に進んでいきます。

しかし途中でメロディーのピークをなぞる様にベースラインを弾いた後少しづつローフレット(低い音)に移っていきます。
そうすることで、さっきまで浮ついていた曲の着地点がだんだんと見えてきます。
高揚感を生んだ後に、それを爆発させる地点を定めるのです。

最後に歌以外が一瞬演奏をやめ、間を作り、全員が一斉に曲に戻ってくる。
ここで今まで貯めてきた高揚感を爆発させます。

最後に

言葉にしてわかりましたが、素敵ないいイントロですね。こんな素敵な曲を作るバンドが解散してしまうのはとても残念です。
皆さんも自分なりの解釈で曲を聴いた感情をぜひ言葉にしてみてくださいね。
では。

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