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みかんと台風

忽那諸島・中島に暮らし始めて5日目の9月17日、朝6時前にカモメたちの声で目が覚めます。カーテンを引いてみると、日の出が間もない薄青のやわらかい光がすりガラスの向こうに透けて見えました。

今日の晩から台風14号が上陸するかもしれない中島ですが、午前中は雨が降ったり止んだり、時折晴れ間が出たりと忙しないお天気でした。

私は中島で暮らし始めて初めての台風なので、少し心配です。いつもは凪いでいて穏やかな海が、どんな風に変わってしまうのか、あまり想像もできません。

島の人びとの間でも、台風の話題がのぼります。
今日までで何度か、「潮がでると大変やけん、気をつけてくださいね」と声をかけられました。
「潮がでる」も、海のそばで暮らしたことのなかった私には耳なれない言葉でしたが、高潮で低い土地が浸水することか、暴風で海が吹き上げられてみかんの木に塩害を及ぼすことを指すそうです。

潮風でみかんの木が枯れてしまった、というエピソードはここ数日も何度かお聞きする機会がありました。特に平成3年の台風の潮で、島のみかんの木がたくさん枯れてしまい、山が一面茶色くなってしまったことがあったそうで、そういったお話しをお聞きすると、ますます台風が心配になってきてしまいました。

12時ごろには、今日夕方の三津浜発大浦着の最終フェリーの欠航が決まり、防災無線を通じてアナウンスされました。

避難が必要になった場合は防災無線か消防団の方が声をかけてくださるそう。

島の人たちはもちろん、みかんの木にも、大きな被害がでないとよいのですけれど。

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