雨のせいで。
あーだめだめ、お茶で薬飲んじゃだめだよ。
根拠のない制止に、私は一瞬驚いて、その驚きと共に、結局2錠の頭痛薬を飲み込んだ。
だめなの?お茶。と言いつつも、もう飲み込んだまでだ。
私は、しかたないじゃない、という顔をした。
なぜダメなのか、それなりのことを聞かされ、
ふ~ん、と、何の感情も持たない言葉を返した。
雨が降っている、ふたつの傘に、ふたり。せっかくの休みなのにね、と言うけれど、
雨くらいがちょうどいい。せめて、雨だけ、責めてくれればと、それなりのことを思う。
悪いことをしているから、理由が必要だと自分に言い聞かせた。答えはどこにでもあるのに、それに理由をつけて反してきた。ダメな恋愛とは、そういうものだ。全ては純愛なのだと言い聞かせて。
時間は、平等だ。時間は、有限だ。
時間が積み重なれば、気持ちはなくなる。不思議で、万能、優秀だ。
ふ~ん、くらいの感情なしの、そんくらいの。
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